2008年12月23日火曜日

クリスマスプレゼント

早いもので手術して20日が過ぎた。

だいぶよくなったけど首の傷はやはり突っ張るし、動かすと痛みを感じることもある。

でも体力的にはかなり回復してきて、つくづく健康ってありがたいと思う。

ところで明日はクリスマスイブ。子供たちになにかプレゼントしなくちゃね。

本人に希望を聞くのが一番と、今日の昼過ぎに県外の大学にいる子供たちに「クリスマスプレゼントは何がいい?」と妻がメールで尋ねたよ。

すると、すぐに沖縄にいる上の息子から返事があった。

返事の中身は・・、「両親の健康」ですと。

うーん。今年は私が二回も手術を受けたからなあ。

しかも今回はそれなりにリスクもあったし、心配かけてしまったね。

これからは妻と二人で特に健康に気をつけて生活していくよ。

息子から逆にクリスマスプレゼントをもらった気分だよ。

ありがとうね。


2008年12月17日水曜日

今年二回目の手術を受けた




 ようやく、昨夜退院してきましたよ。16日ぶりにやっとネットにつながりました。

 今回は10月段階で12月に手術を予定していたのに、11月初めの検査の結果でいったん延期になっていた。

 そのつもりで仕事の予定をすべて復活させていたのだが、念のために11月末に再検査したら「やっぱり手術しよう」ですと。

 その日に入院して外泊をもらい、職場へ取って返して、12月のスケジュールはすべてキャンセル。みんなに仕事の代行をお願いして回って入院の準備。職場や妻に大変な迷惑をかけてしまったし、自分の中でも気持ちの切り替えが十分でないままに手術を迎えることになった。だけど、しなくてはいけない手術なので仕方ない。

 12月初めに全身麻酔で手術を受けて、一日だけICUにはいった。患者として入ったのは初めてだったけど、最悪の環境だったね。痛い、うるさい、眠れない(一時間ごとに血圧やら対光反射、麻痺の有無などをチェック。両隣のカーテンの向こうに患者さんがいるので気になる。)

 翌日は自室に戻れたけど、頭を砂嚢で固定されて上を向いたまま5日間耐えました。
腰が痛いしね、尿道の留置カテーテルが痛いし気持ち悪いしでほとんど眠れない。

 6日目からやっと座れて、ほっとしましたよ。その後の経過もおおむねよくて、3週間の入院予定のところを自宅安静を条件に2週間で退院してきました。(まあ、逃げ帰りやね)

 ある程度覚悟はしていたけれど、ちょっとえらかったなあ。でもこれでひとまずは安心。
来月の仕事復帰を目ざしてなるべくおとなしくしていますかね。

 つらい中でも病室からの眺めだけは良くて、ずいぶんと心を癒されました。




2008年11月25日火曜日

断酒 4ヶ月達成!


一昨日買い物に行ったとき、妻が記念にといって泡の出る飲み物を買ってくれました。

それが「よいこの泡びぃ〜」、今夜はひとまずこれで乾杯。

実は、4ヶ月前の24日から断酒を始めました。きっかけは、その日にちょっとした手術を受けたんだね。(一応全身麻酔だよ)


手術前日まではコンスタントに毎晩ワインを一本空けていました。
一本で720ml、アルコール度数は10%前後あるから日本酒だと3合くらいかな。

身体に良くないとは承知していたけれど、つい習慣で飲んでしまっていた。
でも、恥ずかしながら1年余り前からこの量に落ち着いて肝機能の数値もほぼ正常化してきていたので安心してたんですよ。
でもね、覗いた肝臓は相当傷んでいてね。翌日に写真を見せられて主治医にこってりと絞られました。
その肝臓の写真を見て考えましたよ。これはいよいよ節酒か、断酒かってね。

そもそもは10年余り前、今の職位に就いてからあまりのストレスで眠れずお酒で眠る習慣ができました。
以来ずっと、飲まないと眠れないと思い込んでいたわけね。
で、だんだんと量も増えていってね。ほとんど毎日家に帰ると飲み始めて泥酔状態でしたよ。
酔うと余計なことも言うし、家族もいやだったみたいだね。

ワインだけ飲むようになってからはときどきハーフ位の量でやめようと思いながら飲むんだけれど、いざ飲み始めると止らなくなって結局一本空けていました。

そこで、結論は断酒!

以来、アルコールは一口も飲まずに今日に至っています。
不思議なもので飲むのを止めても眠れるし、とりたてて飲みたいとも思わない。これからもずっとそうでありたいね。


2008年11月24日月曜日

今日は淡路島の温泉へ






今日は昨日と打って変わってあいにくのお天気だったね。

雨の中、妻と二人で淡路島のホテルへ「昼食を食べて温泉に入るコース」に行ってきました。

実はこの連休の予定としては、昨日は京都にいる娘と息子を呼び出して京都で夕食を一緒にするつもりだったのが残念ながら宿泊の予約がとれず。

それでは日帰りでもと思ったけれど、ネットニュースでみたら「開門前に○○寺の門前に1000人の行列」だの「京都は観光バスで大渋滞」などの字が踊っているのを見て京都行きは断念しました。子供たちには悪いことをしたよ。(案外ほっとしてたりするかも・・)

で、今日妻の提案で近場で温泉に入っておいしいものを食べて帰ってこようということになりました。同じ系列のホテルは何度か行ったけど今回は少し遠目のホテルにしました。
といっても家から車で1時間半くらいで到着。

部屋は一応オーシャンビューの部屋で、5時間滞在ができます。

食事は部屋でゆっくり食べて、後は温泉につかってのんびりと過ごすスケジュール。

昼食のメニューは「鯛尽くし+淡路牛のしゃぶしゃぶ」

なんとまあ、豪華!

でも、妻が言うには「ヘルシー&量より質」のメニューであるらしい。

おなかいっぱい食べても、揚物はいっさい無いので意外とおなかが重たくない・・。

その後は広い大浴場にたった一人で、貸し切り状態!

露天風呂で景色を眺めながら雨の中の入浴もなかなかよいですよ。

ゆっくり、そしてのんびり過ごして帰ってきました。

心も身体もリフレッシュ。

少しぜいたくだけどまた行きたいね。


2008年11月20日木曜日

冬の星座

今し方仕事から帰って寒空の下、ワンコの散歩に行ってきました。

毎日のことだけどこれだけ冷えると、つい億劫になってしまうね。

でも今夜は快晴で、見上げた空には星がいっぱい瞬いていました。

しばらく星を見上げたまま、散歩をしていたらカシオペアの傍を流星がすーっと通りました。

あ。あれが北斗七星で・・、こっちの星の塊はプレアデスかな・・。

ぐるっと回って東の方を眺めたら、山の端にオリオン座の三つ星がきれいに縦に並んで見えました。

そうだよ・・。遠い昔、いわゆる「天文大好き少年」だったことがあったんだと思い出させてくれました。

天気の良い日は「上を向いて歩こう」。

2008年11月5日水曜日

オバマ氏を次期アメリカ大統領に選んだ日

とうとうアメリカ建国以来初めての黒人の大統領が誕生することになった。

「Change」がキーワード。

今までの「ブッシュ共和党政権」下の軍事・経済政策の行き詰まり=破綻を目の当たりにしたアメリカ国民の選択だ。

アフガニスタン侵攻、イラク戦争での失敗でテロがいっそう拡大し却って危険が増した世界。

新自由主義経済のもとでの金融資本主義の暴走で世界中の経済が大混乱し株式市場のみならず実体経済までもが急降下。

アメリカとその同盟国がこの8年間で成し遂げた成果がこの有り様だとするとやはり選択肢は「Change」しかなかったと思える。

黒人が次期大統領に選ばれたのは確かに「Change」の一つかもしれない。

ただ、就任後の「オバマ大統領」が何をなしえるのかはあくまで未知数だ。

大統領選挙を通じて演説が優れてうまいことはよくわかった。

でも、二大政党制の枠の中での「Change」はさぞかし制約の多いことだろう。

その枠を突き破って自分の意思を通そうとしたとき、それが今までの政治・経済の中心を担ってきた人々の利害と相反するならば相当な抵抗が起こることだろう。

「オバマは暗殺されるかもしれないと思いながら選挙戦に臨んでいる」と11月3日の「九条のつどい」で作家の澤地久枝さんは言っていた。

「だから、日本も変わらなくっちゃね」というのが彼女の結論。

日本をアメリカと一緒になって戦争をする国にしてはいけない。今の自公政権を生き長らえさせてはいけない。そのための一歩、それがダメなら半歩を踏み出そう。

アメリカの間違った政策を変えさせるためにも日本も変わらなくてはいけない時期に来た。

今変わらなければ日本自身にも後がない。

今日の大統領選挙の結果はそういう「Change」の始まりと思いたい。

2008年11月3日月曜日

名前入りの落ち葉




平地でもすっかり秋らしくなりました。

周りの山の木々も少しづつ色づいてきています。

わが家の玄関を彩るアメリカハナミズキもすっかり紅葉して、ぱらぱらと
散り始めています。

風情があってとても気に入っているのですが、ちょっと困ったことがあります。

実は、ここの周辺にはアメリカハナミズキを植えているのはわが家だけ。

落ち葉となった葉は風に吹かれて、てんでに散らばっていきます。

せめて家の周りだけだといいのですが、道路をからからと3〜4軒隣の家の前まで散らばっていってしまいます。

道路自体はきれいでほかにはこれといって落ちているものはないので、とっても目立ちます。

まるで落ち葉の一枚一枚に名前がついているのとおんなじ。

やむなく、箒と塵取りを持ってお掃除して木の根元に集めておいといた。

きれいになったと思った途端、風がサーッと吹いてばらばらと葉が落ちて辺り一面に。

やれやれ・・。

落ち葉の散っているのも風情があると言うことで、散歩の後に掃除するだけで許してもらおうっと。


2008年10月22日水曜日

わが家の庭にも秋の気配



先週は剣山へ登ってたっぷりと紅葉を見てきたけど、その後は仕事が忙しくてなかなか遠くへは行けない。

毎日、朝と夜にワンコと散歩をしているけれど、この頃はさすがに「涼しい」を越えて冷え込んできましたよ。

同じように散歩の時に出会う人たちの服装もすっかり冬支度になって、「寒くなりましたね」が挨拶に加わりました。

今朝、散歩に出ると私の家の玄関に植っている「アメリカハナミズキ」がすっかり色づいて紅葉の時期を迎えていました。

もうこんな時期かと思ってついでに裏庭を見に行くと柿の実も黄色く色づき始めていて、平地のわが家もすっかり秋の気配。

これからだんだんと周りの山々も紅葉しそうです。また、散歩の楽しみが増えました。


2008年10月13日月曜日

見てきたよ、剣山の紅葉





今日は快晴。

予定通りに剣山へ行ってきました。

見事な紅葉に大満足!

無事に帰れたしね。

今回は「見の越し」からリフトで上がって、北回りで「行場」を周り「一の森」を目指しました。

途中でお花畑に寄ったけど、トリカブトくらいで花はほとんどなくてがっかり。時期を過ぎているので仕方ないかな。

2km弱を歩いて「一の森」に到着。アップダウンがきつくてちょっと疲れたね。

ここで休憩。持ってきたおにぎりをほおばって、沸かしたお湯でドリップコーヒーを入れて飲みました。

おいしい空気を吸ってきれいな景色を見ながらの食事は最高!

今度は「二の森」を越えて剣山の頂上へ。これも眺めはなかなかのものがありました。

剣山の頂上はいつものごとく殺風景でしたが、まあ仕方ない。

下りは南側を遠回りしてリフト乗り場へ向かったけれど途中の景色がまた良かった。

手前に紅葉、遠くにジロウギュウが望めて大満足。

全行程、5kmくらい。4時間ほどかかりましたが、何とか足も持ちこたえて無事帰還。

紅葉はこれから一週間くらいが見頃かなあ。

2008年10月12日日曜日

庭のレモンの実


今年は庭のレモンにたくさんの実がついた。

実が小さいうちはそれこそ20個と言わずたくさんの実があったのに、親指くらいになると
自然に落ちていってだんだん少なくなった。自分で勝手に間引きをしているみたいだった。

今は残った10個のレモンが大きくなってもう少しで色づいてきそうな感じ。

いたずらなワンコもこのレモンだけはなぜか手を(口かな)出さない。

もう少ししたらこのレモンを搾って生ガキを食べてみようかな。


帰ってきたブルーアイ





一ヶ月ぶりに修理から戻ってきた、青い目の車。

きれいに仕上げてくれて、元通りになりました。

よかった、よかった。

でもまあ、とんでもなく長くかかったよね。ひょっとして、もう直らないのかと思ったよ。


実は一ヶ月前にふと思い立って妻と二人で剣山に登ろうとして「見の越し」まで車を走らせてました。

以前とは別のルートで行ったんだけれど、今度はいやに細いくねくね道がどこまでも続いていて何だか辿り着けそうになかったよ。

そうこうしているうちに道幅いっぱいの大型ダンプが目の前に!

ダンプの運転手はこっちに下がれって言うんだけれど、なにしろ道が狭くって対向できるところまではくねくね道を100mくらいバックしないとダメだった。時間も気になって少しスピードを上げたのがいけなかったね。

ようやく広そうなところに出たと思ったら突然、車の左側にガリガリっときたよ。

何とか対向はできたものの私の車の左側はガードレールの出っ張りで思いっきり引っ掻いて後ろから前までぼこぼこになってました。

おまけにパンクして走行不能。ガードレールが相手では勝てません。

ダンプの運転手は「気の毒にな・・」とか言って、そのまま下っていきました。

結局その日はレッカー車に車と一緒に乗って家まですごすご帰ってきましたよ。

後ろを見る車載カメラも付いていて普段ならコツンとも当てたりしないのに、このときはねえ。でも、車は壊れても二人ともケガがなかったのがせめてもの救い。

疲れているときには無理しない、慌てない、どんなときにもゆっくりと・・。

で、明日は妻と二人でリベンジに行ってきます。(返り討ちに遭わねばよいが・・)




2008年10月6日月曜日

映画「おくりびと」を観てきた

日曜日の朝、いま話題になってるらしい映画「おくりびと」を観てきた。

正直言ってなんか重そうで、土曜日に妻に行こうと言ったら今ひとつ乗り気でなかったのでその日は行かなかった。

でも、やっぱり気になって一人で行ってきました。

よかったよ!

ひさびさにいい映画を観たよ。

うーん、納棺師の仕事は葬儀の一部だけれどこんな「おくりかた」もあるんだね。

7月からこっち、私の母を看取りその後も知人の家族やら3人のお葬式に出たけれどそのつどいろいろ考えさせられた。

単なる通過儀礼と言うのでなく、それぞれに生前の故人を偲び、お別れをするっていうのがお葬式だよね。

集ったひとたちにそういう気持ちのゆとりを持たせてくれるような、それとなく気付かせてくれるような葬儀のあり方って大事かも。

まだ、映画をご覧になっていない方はぜひどうぞ。

重い題材だけど作りがよくて、役者もよくて途中で涙が何度も出てきたし、観終わってもじわーっと感動の余韻が残ります。

2008年9月28日日曜日

不規則発言連発の中山国土交通大臣辞任

不規則発言連発の中山国土交通大臣辞任だって。

自民党もよほどの人材難なんだね。


「政権投げ出し首相」が二人も続いて、えーって思っていたら今度はこんなことがね。

で、発言自体を「確信的」と自らのたまうあたりは政治家としてもよほどお粗末としかいいようがない。言いたくても政治家として、というより政治家なればこそ言ってはいけないことがあると思う。ましてや大臣になったばかりだよ。

こんな方でも国会議員になり、大臣になる自民党っていったいどうなのかなあ。

政党としても、もう限界か?

次の総選挙ではきちんと国民の審判を受けて、根本的にやり直したほうがいいようですよ。




中山大臣辞任、日教組発言撤回せず TBS News

 誕生からわずか5日目、麻生内閣の一角に早くもほころびが生じました。「日教組の強いところは学力が低い」などといった一連の発言で強い批判をあびた中山国土交通大臣が28日、辞任しました。中山大臣は日教組に関する発言については撤回しませんでした。

 「補正予算、あるいは給油法案、こういったものをスムーズに審議して頂くために、自ら身をひくことを決意した」(辞任した 中山成彬国交相)

 就任からわずか5日目。中山大臣は28日朝、麻生総理に辞表を提出しました。問題となった成田空港建設への反対闘争は「ごね得」、「日本は随分内向きな単一民族」とした発言については改めて撤回した中山大臣。

 「アイヌの問題とか空港の問題については舌足らずだったと思ってます」(辞任した 中山成彬国交相)

 しかし、「日教組の子供は成績が悪くても先生になる。だから大分県の学力は低い」「日本の教育のガンは日教組」「日教組は解体する」などと、重ねて繰り広げた日教組に対する発言については・・・。

 「日教組の問題は、国土交通省の建物の中で発言したことは、撤回させて頂きましたが、政治家中山成彬としては、撤回したという考えはありませんでした」(辞任した 中山成彬国交相)

 「基本的な政治信念である」として撤回はしないと述べ、28日も日教組批判を繰り返しました。

(日教組発言について)
 Q.辞める覚悟があって言った?
 「はっきり申し上げまして、確信的にあえて申し上げました。 国民の関心を引きたかった。(日教組は)子どもたちをダメにして、日本をダメにしようと、そういう闘争方針で活動している方々がいる」(辞任した 中山成彬国交相)

 1時間に及んだ辞任会見。その大半が国土交通行政とは管轄外の日教組批判で終わりました。

 「どうもみなさん、短い間でしたが、ありがとうございました。ご迷惑おかけしました」(辞任した 中山成彬国交相)
(28日17:33



沖縄タイムス 2008年09月28日 社説

中山国交相辞意]
度が過ぎた偏見と暴言  
 中山成彬国土交通相が自らの発言で二十七日夜、辞任の意向を固めた。
 失言は一つだけではなかった。報道各社とのインタビューの中で、成田空港建設の反対運動について、「ごね得というか、戦後教育が悪かったと思う」と語り、外国人観光客の誘致に関連して、「日本は内向きな単一民族」との見解を示した。さらに、大分県の教員採用汚職事件について、「日教組が強いところは学力が低い」などと批判した。

 問題発言の連発には、批判の的となった関係者・団体から抗議が相次ぎ、野党だけでなく、与党の間からも発言を訝る声が出た。

 国交相は、その後発言を撤回し謝罪した。しかし、それで話は収まらなかった。二十七日午後には宮崎市内での党県連の会合で、「日教組は解体しなきゃいかん」と述べ、記者団に「日本の教育の『がん』である日教組をぶっ壊すために私が頭になる」とまで言い放った。現職の閣僚にあるまじき暴言だ。

 中山氏には過去にも失言・放言がある。

 二〇〇四年の文部科学相時代には、歴史教科書について、「極めて自虐的」と指摘し「従軍慰安婦や強制連行という言葉が減ってきたのはよかった」と述べ、翌〇五年には「そもそも従軍慰安婦という言葉は当時はなかった」と発言。いずれも韓国の激しい反発と怒りを招いた。

 また、昨年の「集団自決(強制集団死)」をめぐる教科書検定撤回を求める県民大会に、「十一万人集まれば教科書を変えられるのか」と異議を唱え、撤回の動きを批判した。

 政策を国民に伝えなければならない政治家が、自らの発言に責任を持たないといけないのは当然だ。政治家の言葉は重く、影響力は計り知れない。それだけに、自らの考えを十分に咀嚼、吟味した上で発言することが求められる。

 はたして、中山国交相に内閣の一員としての自覚がどれほどあったのだろうか。国交相の発言は、右派イデオロギーに凝り固まった偏見と事実誤認が目立った。過去を含め、配慮を欠いた不見識な発言が多く、閣僚としての基本的な資質に疑念を抱かざるを得ない。

 とりわけ、「単一民族」発言は、今年六月に衆参両院が「アイヌ民族を先住民族と認める」と決議したばかりだけに、一体国会議員として日々、何を学んでいるのかと問いたくもなる。

 麻生内閣はスタート早々、大きくつまずいた。河村建夫官房長官が代表を務める選挙区支部が、独禁法違反で排除勧告を受けた企業から寄付を受けていたことが判明。同様の献金は、小渕優子少子化担当相や中山国交相の選挙支部でも発覚した。

 今回、国交相の発言への対応には国民の厳しい目が注がれるだろう。発足直後の閣僚辞任は、麻生太郎首相の任命責任も大きく問われ、難題を抱え込んだまま、国会での論戦や総選挙に臨むことになる。国交相の一連の発言をどう考えるのか。首相の所見を問いたい。

2008年9月27日土曜日

<小泉元首相>地元・横須賀で引退表明

とうとう小泉さんも限界を悟ったみたいだね。

小泉劇場で観客(国民)をわかして、なぜか強い国民支持を背景に「自民党をぶっ潰す」まではまあ許しましょう。

その後は「構造改革なくては日本の未来はない」と言い続けて規制緩和に民営化、とりわけ必要もない郵政民営化を果たした。そして、すべてを市場原理に委ねたね。

ここが政治の転換点。以後国民の生活は痛みを伴うばかり。国民が痛いといえば「改革は痛みを伴う。まだ道半ばだ」といいつつ構造改革ならぬ構造破壊をやちゃった

いまは、この5年間の悪政のつけが今回ってきているんだよ。

米騒動だってさ、‘04年に規制緩和の一環で食糧管理法を改正して登録制から届け出制にして扱いが20トン以下なら届け出も不要にしてしまった。この頃から伝票だけで米を売買するブローカーが急増したといわれている。闇転売の始まりだよ。事故米が国産米になったりアメリカ産米になったりいくらでも偽装ができるような仕組みになった。ほかにも社会保障の切り下げによる医療崩壊など悪いことはいっぱいあり。
誰が首相になってもこの方の尻拭いは難しい。

森元首相がねこんなことを言っている。

小泉改革は功罪あり=森元首相 exciteニュース
自民党の森喜朗元首相は25日夜、小泉純一郎元首相の引退に関し、「(構造改革には)功罪があり、功の方はもう少し時間をかけないと分からないと指摘するとともに、「むしろ今は、罪の方が出ている党総裁選で麻生太郎首相が党員票を多く取ったことにも表れている」とのコメントを発表した。(了)
(2008/09/25-21:48)

同じ自民党の長老がこんな見方をしてるんだよね。結構醒めてよく見ていると関心した。

それとももう一つ。地元横須賀で引退表明したのはいいとして、自分の後継者として次男を紹介しお願いしたという。いつから国会議員は世襲制になったのかね。阿倍も福田も麻生も世襲議員だよ。同じように「まともな」国会議員としては育たないんじゃないですか・・。

かつてのカリスマは、最後はただの「親ばか」であることをみせてくれました。



<小泉元首相>地元・横須賀で引退表明 2008年9月27日 20時41分
                         毎日JP
 小泉純一郎元首相(66)は27日、地元の神奈川県横須賀市で講演し、「次の総選挙には出馬しない決意を固めた」と述べ、次期衆院選に立候補せず、引退することを正式表明した。

 小泉氏は講演で「総理在任中の5年5カ月で国会議員としての能力を使い切ってしまった」と理由を説明。さらに「衆院議員の任期を全うしてから辞めようと総理を辞めたときから決めていた」と語り、06年9月に首相を退いた直後に引退を決めていたことを明らかにした。今後は「シンクタンクの顧問として政治活動は続けていきたい」とした。
また、後継の次男進次郎氏(27)について「私の27歳の時よりしっかりしている。親バカぶりを容赦いだき、私に賜ったご厚情を進次郎にいただけるとありがたい」と紹介。壇上に上がった進次郎氏は「期待される政治家になれるよう一生懸命努力したい」と決意表明した。

 小泉氏は衆院神奈川11区選出で、当選12回。この日も「客観的に自分が見られるか私は分からないが引き際を考えてきた」と福田康夫前首相の退任会見の言葉を引き合いに出すなど、最後まで「小泉節」は健在。ただ、「次の選挙に向かって今まで以上に活躍できるか自分の胸に手を当ててみたが、もう無理だった」と首相在任中は見せなかった寂しさもにじませた。【笈田直樹、吉田勝、山衛守剛】

2008年9月23日火曜日

秋分の日と彼岸の中日



今日は、いわゆるお彼岸さん(彼岸の中日)ていうんだよね。

毎年、この休みにはお墓参りにいって先祖供養をするもんだと思っていた。

もちろん、毎年お墓参りはしていたよ。

でもね、何で国民の祝日として「休み」になっているのかは知らなかったよ。

で、調べてみたらね。

>「国民祝日に関する法律」によりますと、「春分の日」は「自然をたたえ、生物をいつくしむ」、「秋分の日」は「先祖をうやまい、亡くなった人をしのぶ」と書かれています。まさに仏教の精神そのものであります。

これ、ある仏壇屋さんのHPに解説で出ていたんだけどね。

で、確かに{国民祝日に関する法律を見てみるとその通り書いてあるよ。

国民の祝日であることも、お墓参りにいくことにも別段抵抗があるわけではないけれど・・。

なるほど{法律}なんだよ、彼岸の中日の休みの理由もね。




2008年9月21日日曜日

汚染米転売。国内では減反なのに、なぜ輸入米を備蓄するのか・・な。

8月17日のマイブログで「稲刈り」のなかでついでに書いたけど、米余りとか言って国内で減反しながら外米を大量に輸入する仕組みがわかったよ。

今日の赤旗日曜版に詳しく書いてあった。たまにはまじめに読んでみるもんだね。

ことの起こりは1995年にさかのぼる。(>:以下抜粋、てにをはを一部省略)

>政府がWTO(世界貿易機関)農業政策に基づくものとして外国産米を輸入するようになった。従来はほとんど輸入がなかった品目にミニマムアクセス(最低輸入機会の提供)と定めた。
政府は「国家貿易だから義務」として国内消費の7,2%にあたる77万トンの枠いっぱいを輸入している。半分がアメリカ産。
在庫は年々膨らんで、保管、輸送などで、11年間で2600億円の税金を投入している。
輸入検疫で、カビや腐敗などが見つかり食品安全衛生法違反になったMA米は'96〜'07年で合計1万677トン。「非食用」としてそのまま輸入され、飼料用などになって国内で流通。今回の事件では、その一部が「食用」転売された。

以上がおおよその経過だけれど、この話にはもっとうさん臭いところがある。

>政府は’95年に食管法を廃止し、食糧法を制定して、米の管理責任を事実上放棄。それでも米を扱う業者は登録制で、流通ルートは間接的に管理されていた。
ところが小泉「改革」で‘04年から規制を完全に撤廃。届け出さえすれば、誰でも米の売買に参入できるようになった。その結果、「書類の上だけの会社も含めて米ころがしがおこなわれ、業者から業者へぐるっと回るだけで、いかがわしい米が信用のある米に化けてしまう。」


やはり小泉さんが出てくるんだね・・、規制緩和。

要するに、義務でもなければ日本国民にとっても必要でもないミニマムアクセス米を枠いっぱい買い取ってひたすら備蓄。そのために税金を湯水のごとく使っている。アメリカさんにいい顔をして、揚げ句の果ては規制緩和で商社や外食産業が儲ける仕組みを作ったということね。

こんなことをして誰が得をしたのかな・・。

反対に、損をしたのは日本の米農家と税金を使われ汚染米を食べさせられた国民ということだけははっきりしている。

こんな政治ってありか?

2008年9月7日日曜日

悩ましい木造住宅の耐震化



毎日通る散歩道の側に最近建て始めた木造の家がある。

コンクリート土台ができて気がついて、それから棟上げがあって段々と家らしくなってきた。

私の家も18年ほど前にこんなふうにして建てたんだなあ、と思いつつ毎日観察してた。

あるときふっと気がついた。なんか違うのよね。しばらく見ていたらわかった!

一つ目は、柱と柱の間の筋交いが分厚くてしっかりしているのと角角にきちんとはいっている事。 二つ目は柱と柱の継ぎ目にしっかりと固定用の金具がびっしりと取り付けられている事だった。

聞くところによると昭和56年6月に改正建築基準法が施行されて耐震基準が強化されたという。

その後に建てられた木造住宅は一応安全というけれど、私の家が建ったのは平成2年だった。

当時は私もいろいろと勉強をして、断熱性の向上とか壁面通気などについて建設会社の現場監督や大工の棟梁にコピーを配って相談したよ。 ほとんど理解はしてくれなかったけれど、無理を言って窓は全てEXCELの二重ガラス窓、玄関ドアは断熱性の高いスエーデン製の木製ドア(自分で買って取り付けてもらった)、屋根裏の断熱材は20cmの厚さのグラスウール、壁面は厚さ10cmのグラスウール(これは貼りかたまで注文つけたら、専任の人夫を一人雇ってその分の人件費を負担させられました。私も夜な夜な補修をしましたが・・) 床は全てコルク床で温水による床暖房を入れました。 外壁との間には通気が必要との事で防湿材との間に上下に通気する隙間を作って土台と外壁の間に通気孔を作ったりしました。(10年くらいあとにはそんな仕様の家が大手住宅メーカーから売り出されてましたが) でもね、残念な事に耐震化という事はしっかり頭になかったよ!

思い起こせば、現場監督がいくつかの筋交いを見せて「これが入っているから地震には強い」といっていたのを覚えている。当時の現場の写真やビデオがあるので見てみたら確かに筋交いはあるけど屋根裏や二階部分の中央部だけ。一階部分にはほとんどなし。しかも、固定はただの釘止め。

やっぱりダメやなあ。今建てているこの家と比べたら、ピンキリの差やね。うちのはほんの気持ち程度。

日本のあちこちで起きている地震被害。同じような大地震がこの地方にもいつ起こってもおかしくないと言われている。

耐震補強したほうがいいのだろうけど、いまさらなあ・・。

いっそ退職時に建て直すかなあと思ったり、悩ましい・・。






大阪府の木造住宅の耐震化進まず 昨年度の改修補助はわずか18戸  
2008.9.1 12:54
このニュースのトピックス:橋下府政  産経ニュース


 大地震が発生した際、倒壊のおそれがある木造住宅に対し、大阪府などが耐震改修工事費の一部を補助する制度を利用し、昨年度に改修工事を行ったのはわずか18戸だったことが1日、分かった。当初予算では800戸に対する補助を見込んでいた。大阪には近い将来、直下型地震が発生することも予想されており、財政再建を進める橋下徹知事も補助制度は継続しているが、利用は依然として低調なままで、新たな対策が求められそうだ。
 制度は、耐震基準が強化された改正建築基準法施行(昭和56年6月)以前に建築され、耐震性が不十分な木造住宅が対象。工事費用の15・2%(上限60万円)が補助される。
 筋交いを設置するなどの工事をした場合は150万円程度かかるとされ、制度を利用すれば約23万円が補助される。府内では平成18年度まで、国と市町村が分担して補助する制度が行われていたが、都道府県が計画的に住宅を耐震化することを義務づけた18年1月の耐震改修促進法の改正をきっかけに、19年度から府も補助するようになった。
 府によると、府内には対象となる木造住宅が48万戸存在。初年度は800戸の制度利用を見込んでいたが、利用したのは18戸だった。また、国や府などが費用の9割を負担する耐震診断補助制度も、1700戸の利用を見込みながら実際に利用したのは946戸だった。
 大阪では、府内を南北に貫く上町断層帯を震源とする直下型地震が近く発生するとされ、政府中央防災会議は昨年11月、最悪のケースで、死者4万2000人、建物の全壊は97万棟にのぼると想定している。
このため、木造住宅の耐震化は急務で、橋下知事は「命にかかわる問題なので耐震に関する事業は進めなければならない」とし、超緊縮型となった今年度予算でも、住宅耐震化関連の補助制度は継続させた。
 今年度は改修工事補助として300戸の利用を見込んで予算約1850万円を計上したが、実際に利用するとみられるのは40~50戸。耐震診断補助も3400戸分の予算4250万円を盛り込んだが、現段階の利用見込みは1100~1200戸にとどまっている。
 一方、東海地震で大きな被害を受ける静岡県では19年度、1500戸が利用。直下型地震が懸念される愛知県も同年度で737戸が利用、大阪府での利用実績の低さが際だっている。

2008年9月6日土曜日

メダカがいなくなった!

あの8月末の大雨のあとでも流されずに元気に泳いでいたメダカ達。

ほっと安心すると同時にこうした生き物の力強さに感心していた。

ところが一昨日のこと。

いつものワンコとの散歩の途中でコンクリート水路を覗いたら・・、いない!

一匹もいない!

あれだけ元気に群れていたのに。

水路は結構長いからどこかに移動しているんだろうと思っていたら昨日の朝も、今日の朝と夕方の散歩の時もやっぱりいなかった。

水路の水は随分と減ってはいるけど淀みもあるし、生きられないほどの環境ではなさそうだがなあ。

何かに食べられたのだろうか・・。

一度にいなくなってしまったのだから、農薬かも・・。

メダカ達はもちろん、生き物のいなくなったコンクリート水路は寒々としてみえた。

2008年9月4日木曜日

本当に人が良いんですね、大野病院の加藤克彦先生は

私だったら、こんな県や病院の仕打ちに対しては絶対に許せないけどな。

99.9%、復職なんてありえん。

加藤先生はそんなことより、産婦人科医師として復職する事が地域の妊婦さんや患者さんに対するご自身の責任だと考えておられるのかもしれない。

そうだとすると私のような凡人には到底できない事です。そもそも比較するのも失礼かもしれませんが・・。

これからは、こんな悲しい事に二度と出合ってほしくありません。

先生のご健勝を心からお祈りいたします。



医師減給処分取り消しへ=報告書見直しも検討−大野病院帝王切開死で福島県
9月4日12時45分配信 時事通信

 福島県立大野病院で2004年、帝王切開手術を受けた女性=当時(29)=が大量出血して死亡した事故で、業務上過失致死などの罪に問われた加藤克彦医師(40)の無罪が確定、4日付で復職したことを受け、県病院局は同日、加藤医師の減給処分を取り消す方針を固めた。近く開かれる県病院局懲戒審査会で正式決定する。復職後の処遇については本人と話し合って決めるという。
 県の事故調査委員会が05年3月、加藤医師の医療ミスを認める報告書をまとめたことを受け、県は同年6月、加藤医師を減給1カ月の懲戒処分としていた。
 県病院局はこの報告書についても、見直しを含めた検討を行うとしている。

2008年8月29日金曜日

大野病院事件、地検が控訴断念 産科医の無罪確定へ

ひとまず、ほっとしました。

加藤先生、長い間お疲れさまでした。

一審判決で
>「裁判所の判断を覆すのは困難と判断した」
というなら、何故起訴したのかって思いたくなります。

県警や検察も問題だけれど、賠償保険を使うために「ミスがあったと判断した」福島県当局の判断が事の発端とも思いますね。

県は医師を犠牲にしてお金を出し渋ったという事ですよね。届ければ警察は動くよね、県警だものね。

まあ、どう見てもひどい話ですね。



2008年8月29日 16時41分
共同通信
大野病院事件、地検が控訴断念 産科医の無罪確定へ

 福島県大熊町の県立大野病院で04年、帝王切開で出産した女性が手術中に死亡した事件で、業務上過失致死などの罪に問われた産婦人科医加藤克彦医師(40)を無罪とした福島地裁判決について、福島地検は29日、控訴断念を決めた。無罪が確定する。医療界の猛反発を招いた異例の事件は1審で終結することになった。福島地検の村上満男次席検事は「裁判所の判断を覆すのは困難と判断した」と説明

2008年8月28日木曜日

<大野病院事件>検察、控訴断念へ最終調整

もういいよ。じゅうぶんだよ。

控訴して、今以上の良い結果が得られるとは思わない。

刑事事件の裁判にしてしまえば、結局悪いのは医者だと決めつけてその通りに断罪しないと遺族は納得しない。しかしそのような判決では今度は医療者が納得しない。

結局のところ遺族も医療者も、ともに傷つけあうだけですよ。そうして同じ悲劇は繰り返される。

ご遺族が希望されている「裁判で事実経過を明らかにする」という方向でなく、こうした争いが生じる医療のあり方についての分析と問題解決へ向けての建設的な提案と話し合いが必要だと思う。

刑事裁判では検察側は犯人を作り上げねばならないのでこのケースでは最初から無理がある。(原因探しと犯人探しとは別に考えてほしい)

今、議論されている段階だが有効に機能する第三者機関が設置されて適切に対処ができるようにぜひ国を挙げて取り組んで頂きたい。



<大野病院事件>検察、控訴断念へ最終調整 毎日JP

 福島県大熊町の県立大野病院で04年、帝王切開手術中に患者の女性(当時29歳)が死亡した医療事故で、福島地裁(鈴木信行裁判長)が業務上過失致死などの罪に問われた産婦人科医、加藤克彦医師(40)に無罪判決(求刑・禁固1年、罰金10万円)を出したことについて、検察当局が控訴を断念する方向で最終調整に入ったことが27日分かった。

 今月20日の福島地裁の判決は、大量出血の予見可能性など検察側主張を一部認めたものの、最大の争点だった「胎盤剥離(はくり)を途中で中止すべきだったか」については「中止して子宮摘出手術などに移行することが当時の標準的な医療水準と認められず、剥離の継続が注意義務に反することにはならない」と加藤医師の過失を否定した。さらに、「剥離を中止しない場合の危険性を具体的に明らかにしなければならないが、検察官は臨床症例を提示していない」と検察側の立証の不備も指摘した。

 福島地検が上級庁と協議を進めているが、女性の症状の「癒着胎盤」は症例が極めて少なく、剥離を中断した臨床例の提示も困難なことなどから、慎重に検討しているとみられる。今回の事件を巡っては、全国の医療関係者が「医師の裁量に捜査機関が介入している」と反発していた。

2008年8月21日木曜日

コンクリート水路でメダカを発見!

            水路の上手は山際に続いている
下手は道路下の暗渠に続いている

        
        よく見ると画面の右上に大きいのが一匹いますよ

いつものワンコとの散歩道。

この近くに家を建てたのは18年くらい前。その頃は多くの水路はまだ自然のままで、ホタルやメダカ、ゲンゴロウなどいろんな水生生物がいた。

でも10年以上前から田んぼの間を通る水路はほとんど全てコンクリートで覆われてしまった。そうして生き物の姿もすっかり見なくなってしまっていた。

でもね、6月のホタルに続いて今朝メダカが生息しているのを発見!

なにげにね、ひょっと見ると水深3〜5cmくらいの水路の水面に小さな波紋が見えたんだよね。アメンボかなあと思ったけどちょっと動きが違う。

目を凝らしてじっとみてたら、見えました。なんとメダカの大群!あっちにもこっちにも、それこそ何十匹といわないくらいの数がいました。

近づくとさっと移動してしまうので、カメラを構えてもうまく撮れませんでしたが5倍のズームで何とかぶれた小さな魚体がいくつか写りました。

この水路を上に辿れば、ホタルの生息する谷川に行き着きます。流れる水も水量は少ないけど澄みきってきれいな水です。

でもね、すぐ下手には道路下を流れる暗渠に注ぐようになっています。

大雨が降ったり、台風が来たりしたらきっと流されてしまうんだろうね、皆・・。

でも、たくましいよね。そんなことをなんども繰り返しながら復活してきたんだものね。

ちょっぴり感動、今朝もとっても得した気分。







2008年8月20日水曜日

判決を支持!「大野病院医療事件」に無罪判決

今回、大野病院で治療の甲斐なく亡くなられた患者さんのご冥福を心からお祈りいたします。
また、ご遺族の皆様の心の平穏が一日でも早く訪れますよう願っています。


今回の「大野病院医療事件」の最大の問題点は「正当な医療行為による結果、残念ながら死亡した」にもかかわらず警察が動き医療事故扱いし、起訴した事にあると思います。判決からもわかるように、このようなケースでは警察の介入は必要ありませんでした。

私はその意味で今回の無罪判決を当然と思い、支持します。

この「事件」によって日本中の医師は「普段通り仕事をしていても、いつ自分が犯罪者扱いされ、起訴されるかるかわからない」という不安を抱いたと思います。そしてこの事件以降、実際にお産を取りやめる医師、医療機関が相次いだ事も確かです。

私自身も外科をしているので、決して人事とは思えませんでした。だからといって仕事を辞めようとか嫌だとは思いませんでしたが、あまり無理はしないでおこうという気にはさせられました。全体としてみれば、医師としてのモチベーションは下がったでしょうね。

もともと「医療」というのは不確実なもので、「絶対」という事がありません。自信たっぷりにおっしゃる方もいるかもしれませんが、実際のところは「おおむねこういう診断」で、治療すれば「このくらいの結果」が期待されるといった程度だと思います。私たち医師は当然ながら診療には全力であたりますが、診断も治療結果も常に100%ではないのです。そのことを十分に納得して頂く事が必要だと思います。

そのためにもいわゆる説明と同意(インフォームドコンセント)が決定的に重要ですが、診断や治療方法、期待される結果、起こりうる合併症などの説明に1時間や2時間かけたところで全くの知識のないかただと本当に理解し納得できるかというと難しいのではないでしょうか。

たとえば、2時間近く手術を含めた治療の説明をしても最後には「よくわからないのでお任せします」と言われる事も少なくありません。
では、4〜5時間ならといわれてもこちらにそれだけの時間がありません。(ときには複数回にわけてそのくらいの時間を費やす事はありますが)
ですので、それを補う意味で説明・同意書という形で文書として取り交わすという事を行っているのが現実です。


まして、緊急の治療などでは詳しい説明は事後になる事も十分にありうる状況です。それでも、結果に100%を求められたら医師はやっていけません。

事故絡みだけではないですが、医師が「これではやっていけない」と感じたらどうなるか。
この数年間を振り返ってみれば、多くの医師はその場から立ち去ります。そうして地域の医療が崩壊していきます。診療科が閉鎖され、病医院が無くなります。

それは、結局は地域住民の医療を受ける権利を奪う事にも繋がります。

ではどうすればいいのか。

医師を一方的にたたくのでなく、何故そうなったのか、そうならないためにどうしたらいいのかを今議論中の「第三者機関」の調査をもとに医師を始めとする職員はもちろん患者、家族が参加して考え改善していく事とが必要ではないでしょうか。
そうしてその結果と教訓を情報共有して普遍化するという事も必要です。

犯人探し、罰則主義では医療は良くならず全く逆効果です。

くどいようですが、「診療行為にかかわる、起こりうる合併症と考えられるもの」に関してはたとえそれが患者死亡という最悪の結果となったとしても刑事事件としての扱いはしてほしくないし、してはならないと思います。

その点で、警察による過剰介入を招いている医師法21条について、判決では
{医師法21条については「診療中の患者が、その病気によって死亡したような場合は、届け出の要件を欠き、今回は該当しない」と指摘した。}
ことも評価したいと思います。




<大野病院医療事件>帝王切開の医師に無罪判決 福島地裁
           毎日JP

 福島県大熊町の県立大野病院で04年、帝王切開手術中に患者の女性(当時29歳)が死亡した事件で、業務上過失致死と医師法違反の罪に問われた同病院の産婦人科医(休職中)、加藤克彦被告(40)に対し、福島地裁は20日、無罪(求刑・禁固1年、罰金10万円)を言い渡した。鈴木信行裁判長は、最大の争点だった胎盤剥離(はくり)を途中で中止し子宮摘出手術などへ移行すべきだったかについて「標準的な医療水準に照らせば、剥離を中止する義務はなかった」と加藤医師の判断の正当性を認め、検察側の主張を退けた。

 加藤医師は04年12月17日、帝王切開手術中、はがせば大量出血する恐れのある「癒着胎盤」と認識しながら子宮摘出手術などに移行せず、クーパー(手術用はさみ)で胎盤をはがして女性を失血死させ、医師法が規定する24時間以内の警察署への異状死体の届け出をしなかったとして起訴された。

 争点の胎盤剥離について、判決は大量出血の予見可能性は認めたものの、「剥離を中止して子宮摘出手術などに移行することが、当時の医学的水準とは認められない」と判断した。医師法21条については「診療中の患者が、その病気によって死亡したような場合は、届け出の要件を欠き、今回は該当しない」と指摘した。

 医療行為を巡り医師が逮捕、起訴された異例の事件で、日本医学会や日本産科婦人科学会など全国の医療団体が「結果責任だけで犯罪行為とし、医療に介入している」と抗議声明を出すなど、論議を呼んだ。公判では、検察、被告側双方の鑑定医や手術に立ち会った同病院の医師、看護師ら計11人が証言に立っていた。【松本惇】

 【ことば】癒着胎盤 一般に分娩(ぶんべん)後、胎盤は自然に子宮壁からはがれるが、胎盤の絨毛(じゅうもう)が子宮筋層に入り、胎盤の一部または全部が子宮壁に癒着して胎盤がはがれにくくなる疾患。発生率は数千~1万例に1例と極めて低い。

 ◇県警刑事総務課長「捜査を尽くした」

 福島県警刑事総務課の佐々木賢課長は「県警としては捜査を尽くしたが、コメントは差し控えたい。細かい争点については(裁判所の判断が)まだ分からないので何とも言えない。県警は医師に注意義務があるとして検察へ送ったが裁判所はそう認定しなかった」と話した。

 ◇産科婦人科学会理事長「救命医療の確立目指す」

 吉村泰典・日本産科婦人科学会理事長は「被告が行った医療の水準は高く、医療過誤と言うべきものではない。癒着胎盤は極めてまれな疾患であり、最善の治療に関する学術的な議論は現在も続いている段階だ。学会は、今回のような重篤な症例も救命できる医療の確立を目指し、今後も診療体制の整備を進める。医療現場の混乱を一日も早く収束するため、検察が控訴しないことを強く要請する」との声明を出した。

2008年8月17日日曜日

稲刈り


早いものだね。

ついこの前、稲穂がでて次第に実がついてきて・・と思っていたら。

昨日と今日の朝、ワンコと散歩に出たらすでに稲刈りがすんでいる田んぼがありました。

今年はまだ台風も上陸はしてないし、あと1週間もすればこの辺りの稲刈りはすんでしまいそう。

こんなに早く稲が育つとは思ってもみなかったのでびっくり。

これなら、たくさん植え付けて収穫すれば食料の自給率も上がるしいいと思うけどな。

話は変わるけど、日本の減反政策はわからない。生産者米価を高く維持するために「米あまり状態」では困るからというのが理由だったような・・。

米は国内生産者を守るために高い関税をかけて安い外米が入ってこないようにしている。
(だけど、経済協力のためとかいってアジアの国から何万トンもの米を買って備蓄米としてストックしてもいるんだよ。これもなぜだかよくわからないけど。)

それでも国内消費が少なくて、米はだぶついているらしい。国が下支えしても生産者米価は上がらないから農家は苦しい。私の知り合いの方に聞いても、今の米価では米作りでは生活していけないんだよ。

そしたら、効率化すればどうかというと、生産農家にたいしては一部で国の指導で集約化して大規模農家として育成してきているけれど機械化し化学肥料や農薬を大量に使う米作りでは採算が取れないらしい。(先日みたテレビ放送)

基本的には、国内での消費をもっと拡大すれば農家はやっていけるんじゃないかな。

つまり、日本人はもっとお米のご飯を食べよう!

それも、外食するのでなくおいしい国産のお米を買って食べよう!

2008年8月9日土曜日

「医学部定員枠、500人増へ」は賛成!

「医学部定員枠、500人増へ」は賛成!

遅まきながらやっとここまで来たかという気はしますが、まだまだ実現への道のりは遠いかな。

とりあえず、入学枠を増やして入学させたとする。しかし、大学もそれに見合った教員の確保は容易ではない。

そもそもすでに大学自体が医師不足になっていて、派遣先から引き上げて何とか持たせているのが現状なんだからそこをどうするのか。まずは予算措置が必要ですよね。

国立大学にしても、もともと独立法人化させて経営を切り放して毎年交付金(補助金)を定率(2%だったかな)でカットしてきている。国はお金をださないので自分で稼いで運営しなさいという事ですよ。

これではほんとに必要なポストも十分に確保できないし、賃金を始めとして過密労働など労働条件が悪すぎて大学に残って教官をめざそうという様な医学生はほとんどいなくなってしまった。

じっさいのところ、今までにかなりの大学の教官が辞めて公立や民間の病院へ転出してしまっているのですよ。診療科にもよるけど層が薄くなって十分な教育・診療レベルを維持する事も難しくなってきている。

ある大学の麻酔科では、下の教室員が一度に辞めていっとき教授一人しかいなくなってしまった事があるくらいです。

基礎医学系ももっと厳しくて、知り合いのある教授に聞いた話ではある教室の教授自身が「辞めたい」とおっしゃっているそうです。でも、辞めるとその教室・講座そのものが消滅するので今のところは辞めるに辞められないでいるそうです。


で、大学から外へ目を移してみると医師不足による公立病院の統廃合や、経営困難が進行して廃止される病院の話などであふれ返っています。「地域の医療が崩壊」してきているのですね、すでに。

こうした病院は、その地域の人々に必要な医療を提供すると同時に医師の養成に大きな役割を果たしてきていたわけです。管理職や部長クラスは別として、主には大学からのローテーションで回ってきていて、臨床医としての経験を積む貴重になっていたと思います。医療崩壊の進行で、今はそれが機能しなくなってきていると思います。

これも、国の低医療費政策による弊害だと思います。毎年2200億円も社会保障費を削り続けて、病院の採算が取れなくなるのは当たり前。給料はカットされるし、展望が見えなくなって医師も辞めていくのではどう見てもやって行けませんよ。

まだまだあるけど、要は定員を増やすのは良い事だけど必要なお金を大学に支出する事と医療費の抑制政策をやめて病院経営が健全になるように国が応援する事ですね。

掛け声だけでなく実現のための人とお金と両方いりますよ。文科省だけでなく財務省もご理解ください。

財政上のつじつま合わせばかり気にしてたら、「国の財政上は健全化したけど国民生活が破綻した」なんて事になりますよ。それこそなんのための財政再建やら・・。





>医学部定員枠、500人増へ 医師不足問題で文科省

 深刻化する医師不足問題に対応するため、文部科学省は5日、来年度の大学医学部の総定員枠について、本年度より約500人増員し、過去最大だった1982年度と同じ8280人程度とすることを正式発表した。

 定員増に必要な実習施設の整備費を国が補助するなど、各大学の取り組みを促す方策も示した。

 急な増員には大学側が対応できないとの懸念もあるが、文科省は「緊急の課題なので、来年度から定員枠をすべて埋めたい。各大学も、かつての定員に戻すのが狙いなので、何とか受け入れてもらえるのではないか」と期待している。

 文科省は今後、9月22日を期限に各大学から増員数について意向を聴取。医師が不足している地域の医療機関との連携など、各大学に提出を求める地域医療への貢献策を検討した上で、年末までに増員を認めるかどうか判断する。

2008/08/05 19:45 【共同通信】

2008年7月29日火曜日

患者の気持ち

数日まえ、私自身が入院して手術を受けました。

数年来手術のタイミングを計っていたのですが、母の事があって決心がつきました。

一応全身麻酔でお腹の手術でした。

当日朝に入院して前処置が有り、午後に手術室へ。

ストレッチャーに乗せられてからは天井しか見えず、その天井がぐるぐる回る間に到着。
(ここからの展開が早い事!)

麻酔医が「いまから眠る注射をします」・・・。

そして、突然飛び込んでくるスタッフの声。
(麻酔中は夢を見ないって本当!!)

(ああ、もう終わったのや)と思うけれど筋弛緩剤が効きすぎたのか手足も体も動かない。でも硬膜外麻酔のおかげで創が痛まないのがうれしい。

息だけはできたので気管の管はすぐに抜いてくれました。

でもね、口がカラカラで舌が回らず何を聞かれても返事ができない。ある程度体が自分で動かせるようになったのは病室へ帰って30分くらいしてからでした。なんとももどかしいことでしたよ。

なるほど、患者さんはこんな感じで手術を受けてらしたんですね。多分そのうえによくわからない事に対する不安だとか恐怖とかいっぱいあったりして・・。

患者になって始めてわかる事も結構あるんですね。またまた、勉強になりました。

術後の経過は順調で、その日の夜から歩行して食事開始。4日で退院して、その後は自宅療養です。

今週中には仕事に復帰。



でも、もう一つ病気があるから週末に専門医の診察を受ける事になっています。

こちらも最終的には手術が必要になるみたいだから憂鬱な日々が続きます。


2008年7月21日月曜日

当直あけの朝

久々の当直があけた今朝。ほんとに久しぶり。

思えば、ちょうど2週間前の今時分のことでした。

実は、深夜に亡くなった私の母の病理解剖の助手を務めていたのです。

持病が悪化して、私の勤めている病院へ入院して一ヶ月目のことでした。

入院後も病状は徐々に悪化して、亡くなる間際には意識もほとんどなく穏やかな最後でした。



私が勤めている病院は、いわゆる「臨床研修指定病院」で研修医もいるため亡くなった際には病理解剖をお願いしているのですが、なかなか応じてくださるご家族はいないのが現状です。

で、私の立場として母の病理解剖は当然のことと考えて死後の剖検を申し出ていました。

朝、8時開始ということで剖検室にいくといつもお世話になっている大学の病理学教室の教授がお一人でいらっしゃいました。(いつもは助手の技官と二人でします)

「今朝は大学の病理解剖と重なってしまったので、私が一人でします。大学優先なので助手(技官)は大学の方の手伝いをしています」とおっしゃるではありませんか。

「それでは、私が助手をします」と言うほかなく、亡くなってから7時間あまり経った遺体にメスが入りました。

「遺族が剖検の助手というシチュエーションは実際にはありえんよなあ」と思いつつ、なんとか気力を振り絞って最後まで務めました。

実際に解剖して初めて、どれだけ母の体が蝕まれていたかがはっきりとわかりました。

そのうえで息子としてだけでなく臨床医としてこの病院での診断治療の経過を踏まえて母の死を率直に受け入れることができました。

剖検中は「母さん、最後につらいことをさせてしまったけどほんとにありがとう」と心の中でつぶやいていました。

終わってから看護師さんたちの手で整えられた母の顔は実に穏やかで、微笑んでさえいるかのようでした。

いろいろあったけど、私を産み育ててくれて本当にありがとうございました。
あなたがいなかったら今の私は存在しなかったよ、ね。




この2週間ほどは心身ともに疲れ果ててどうにか仕事をしている状態でしたが、ようやく普段の自分に戻りつつあるのを実感しています。

これも家族や同僚の暖かい支えがあっての事です。周りのすべてに感謝しています。

2008年7月16日水曜日

稲穂がでたよ


いつも歩く散歩道。両側には青々とした田んぼの稲。

つい、このあいだ田植えをしたと思っていたらいつの間にか背丈が伸びて立派に育っていたよ。

で、よく見るとなんとね・・。稲穂がでていたよ!

未だ青いけどしっかりと実が詰まっていそうな稲穂。

2〜3日で重みで垂れてきた。

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」

昔から私の好きな俳句です。

2008年7月4日金曜日

またやっちゃった。「年金運用が5兆円の赤字」

年金運用はもともとは長期運用では年率3.2%あまりと設計されている。最近の金利は多少は上がったとはいえ、0,○○%くらいだよね。

目標を達成しようとしたら、ハイリスク・ハイリターンの資金運用をせざるを得ないわけ。

過去の運用益は「年金積立金の運用は02年度に累積損失が約6兆700億円にまで膨らんだが、その後の景気回復で03年度以降は黒字が続き、06年度末の時点では運用益の累計は13兆500億円となった」
と言う事なんだけど、今後を考えるとあまり欲張らないで慎重にお願いしたいものです。

私は10年後に本当に年金を受け取れるんだろうかと心配になりますよ。




>年金運用が5兆円の赤字、サブプライム直撃で…07年度
7月4日3時3分配信 読売新聞


 公的年金の積立金の2007年度の運用実績が5兆円以上の赤字に転じたことが3日、明らかになった。

 単年度赤字は02年度以来5年ぶりで、赤字額は過去最大。米国の低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」問題による世界的な株価下落や円高の進行が影響し、運用利回りがマイナス約6%に落ち込んだためだ。今後、積立金の運用方法の見直しを求める声が一段と高まりそうだ。

 積立金の運用主体は「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」。厚生労働相から委託を受け、厚生年金と国民年金を合わせた積立金約150兆円のうち、現在約90兆円を市場で運用している。運用方法は、約6割が国内債券、約3割が国内・外国株式だ。

 07年度は、第1四半期(4〜6月)こそ2兆3752億円の黒字だったが、サブプライムローン問題が表面化して以降、第2、第3四半期でそれぞれ1兆6328億円、1兆5348億円の赤字となり、第4四半期でさらに赤字幅が拡大した。

 運用益の一部は年金給付に回るが、06年度末の累積黒字から今回の赤字を引いても7兆円程度の黒字があるため、GPIF関係者は「今のところ、年金財政全体に大きな影響は与えない」としている。GPIFはこの実績を4日に公表する。

 積立金の運用をめぐってはこれまで、年金給付に回す額を増やそうと、より高い利回りと運用益確保を目指す声が相次いでいた。株式での運用割合の引き上げや、GPIFの組織体制見直しによる運用能力の強化などが代表的な意見だ。

 しかし今回、株式市場の低迷を受けた巨額の赤字が明らかになったことで、リスクの高い株式の比重を増やすことへの慎重論と、組織強化を求める積極論の双方が強まることが予想される。

最終更新:7月4日3時3分




>年金運用損、過去最悪の5.8兆円 昨年度世界的株安で

2008年7月4日3時8分 asahi.com

  
 厚生年金と国民年金の積立金の07年度の運用損が過去最悪の5.8兆円だったことが3日、明らかになった。運用利回りはマイナス6.4%で過去2番目の低さ。米国の低所得者向け(サブプライム)住宅ローン問題に端を発する世界的株安が、公的年金の財政にまで波及した。

 積立金の運用を行う年金積立金管理運用独立行政法人が4日にも公表する。公的年金の運用を巡っては、経済財政諮問会議の民間議員や自民党のプロジェクトチームが、民間の投資専門家を登用してより高い収益を目指すことを提案している。だが、運用成績の悪化を受け「より安全度の高い運用を」という慎重論も出てきそうだ。

 積立金は01年度から本格的な市場運用が始まり、07年度は積立金約150兆円のうち91.3兆円を運用した。リスクを下げるために分散投資しており、内訳は国内債券56.9兆円、国内株式13.8兆円、外国債券9.7兆円、外国株式10.9兆円。株式市場でも市場平均並みの収益を目指す堅実な運用を基本とする。

 07年度の市場の動きを示す基準指標(ベンチマーク)は、日本の株式市場は約3割のマイナスで、外国株式も円高の影響もあってマイナス17%だった。国内債券は3.4%のプラスだったが、同法人は「02年度のITバブル崩壊時に匹敵する国内・外国株式の大幅なマイナスを補いきれなかった」としている。マイナス6.4%の運用利回りは、02年度のマイナス8.46%に次ぐ低さだ。

 同法人によれば、運用資産に占める株式の比率が公的年金よりも高い民間の企業年金の07年度運用実績はマイナス9.7%、大手生保各社の団体年金も13〜16%のマイナスとなっている。

 一方で、積立金運用の累積収益は7.4兆円とプラスを維持。年金財政に大きな影響を与える運用利回りと賃金上昇率の差(実質運用利回り)も、01年度以降の平均では2.66%と目標の1.1%を上回っており、同法人は「当面の年金財政への影響は限定的」としている。だが、運用環境の悪化が長期間続けば、将来の年金の給付水準低下につながる可能性もある。(高橋福子、太田啓之)

2008年7月2日水曜日

やっとわかった、たまごの秘密



ワンコと散歩をするようになってから、今まで気がつかなかった自然の出来事がたくさんある。

田植えが始まってしばらくしたときの事。

青々と成長していく稲の間、田んぼを囲うブリキ板の上に紅色の色鮮やかな卵があるのに気がついた。

始めてみる卵の塊。

なんだろね、「かえる」かね。

でも、いつまでたってもなにも変化がない。

で、ある事があって今朝はいつもよりかなり早めに散歩に出ました。

そしたら、田んぼで何やら摘んでは足で踏み潰している女性がいました。

足下をよく見てみると、踏みつぶされたタニシと例の赤い卵!

思わず、声をかけました。「何をされているんですか?」

「タニシを捕っているんですよ。稲をたべるんですよ。」だって。

その赤いのはなんですかと尋ねると「タニシの卵」ですと。

「タニシ」は稲の苗を食べてたのかあ。

始めて知ったよ、タニシの食べ物。それとも昔に習っていたのに忘れていたのかも。

この歳になっても知らない事って結構あるんだと気付かされました。


2008年7月1日火曜日

野イチゴ酒



庭で採れたというだけで「野イチゴ」とは言い難いかも。

でも、出自は「野イチゴ」

枇杷と同じく浸けてみました。

一度に熟さないので、少しずつ漬け込んでます。

色が段々と付いてきて、ロゼかな。

2008年6月26日木曜日

あきれたよ。タクシー接待、17省庁1402人

さすがにあきれはてて、言葉もないというのが感想。

いくらお国の機関で働いているとはいえ、給与は税金であがなわれ、タクシーチケットも当然税金ですよね。

そんなことがわからない様なひとは採用されていないのが中央官庁だと思う。特に深夜帰宅するほどの仕事を任されているひとはね。

タクシー接待の報道が始まった直後のマスコミ取材で、財務省のある職員が「こんなに遅くまで仕事をして大変なのにビールぐらい飲んで何がいけないんだ」みたいな発言をしてた。

昨夜のNHKのニュース番組では深夜帰宅する財務省の職員にインタビューを試みてたけど、ただの一人もコメントしなかったよ。

政治家は「あしき習慣」と言う表現をしてるひともいるけれど、「習慣」てなんなのって思ったね。

皆、実はこんなこと当たり前の事として知っていたんじゃないの。1400人もの人たちがしょっちゅうしている行為だよ。

マスコミが取り上げなかったら、というより国民が関心を持たなかったらこんなに大きな問題としてニュースになる事もなかっただろうね。

いまはわるい政治のつけで社会や国民自体が大変な状況に追い込まれているから、政治家や公務員の動向に国民の厳しい目が向いているような気がする。

政治や社会のあり方に国民が関心を寄せればマスコミが動き、おそらくは適切な世論形成がなされてこの国も少しずつは良くなっていくんじゃないかと思ったり・・。

政治はひと事でなくて、自分たちの暮らしに直接に響いてくるんだよね。残年ながらそれが実感できる状況が生まれているって事だよね。医療崩壊に消えた年金問題、格差社会に無差別殺人、ガソリン・小麦粉・卵の値上げ・・。

こんな政治、早く変えたいね。


缶ビール・たこ焼き・刺し身…「あしき慣習」霞が関全体に
公費タクシー問題

 
 缶ビール、たこ焼き、刺し身の歳暮――。中央省庁の職員が深夜帰宅の際に公費で乗車したタクシーの運転手から受け取ったサービスは実に様々だった。

 17省庁で職員が1402人に上った「居酒屋タクシー」の実態調査。「あしき慣習」が霞が関全体に広がっていたことを浮き彫りにした。

 5年間で約200万円相当の現金や商品券を受け取っていた主計局職員を含め、接待を受けた職員が600人と、突出した財務省。「職務上の注意」と監督責任を問われた幹部を含めると処分対象者は612人となり、大蔵省時代の1998年の接待汚職事件(延べ131人)を大きく上回り、過去最多となる。

 財務省は、現金や商品券を受け取った職員には7月末をめどに全額をタクシー運転手らに返還させるほか、再発防止策として〈1〉深夜タクシーの相乗りを励行〈2〉公務員宿舎を巡回する帰宅用の深夜バスの運行本数を増設〈3〉深夜勤務を減らす仕事の合理化や効率化――を進めるとしている。

 額賀財務相は25日夕、「公務員としてはあってはならない恥ずべきこと。国民の皆さんに誠に申し訳ない」と述べた。

 他省庁を含め、接待の詳細も明らかになった。

 金券を受け取った職員は55人。その多くは、ビール券や商品券だった。総務省の職員が4年間に受け取った「クオカード」は計1万2500円分に。環境省では、約1万5000円相当のビール券を受け取っていた職員や、図書券をもらったケースも発覚した。

 人事院では約7年間、乗車する度に缶ビール3本と栄養ドリンク1本ずつを受け取って飲み、計1000本に達した猛者もいた。

 飲み物だけでなく、食べ物が提供されたケースも多い。国土交通省では、たこ焼きや焼きそばを受け取っていた職員が3人。文部科学省では、コーヒーセットやコメ1キロをプレゼントされた職員もいた。

 内閣府では、キングサーモンの刺し身を歳暮として受け取った職員の例も。この職員は、コメ(1キロ)を10回受け取っていた。降り際に、ビール6本入りのパックをもらった警察庁職員のケースもあった。

 度重なる接待を受け、厳重注意処分を受けた国交省の男性職員は「道順を知っている運転手なら安心して寝ていられるので利用していた。サービスとして受け取っていたが、控えるべきだった」と釈明しているという。

(2008年6月25日23時38分 読売新聞)

2008年6月22日日曜日

防衛省、新型クラスター爆弾調達へ

ふうーん、やっぱりクラスター爆弾を落とすんだねこの日本国土に。

日本の海岸線てさあ、特に日本海側は海のぎりぎりまでひとが住んでいるよね。海岸線に沿って街並みが続いているよ。そしてうしろは山が迫っているよね。海と山の間にひとが住んでいるんだよ。そこにクラスター爆弾を落とすのかい。日本国民ごと敵を殲滅するわけ?

「本土決戦」なんて全くのアナクロニズムじゃないの。必要ないのよクラスター爆弾は。(ついでに戦車もね。)

クラスター爆弾は非人道兵器だから禁止条約に同意したはずなのに、不発率の低い新型は対象外になったのを良い事にさっそく新型クラスター爆弾調達だと。

恥ずかしいよね、この国の態度。

禁止条約に同意なんて表面上の事だったんだね。

いよいよ、信用ならない国として世界へ宣言した様なものだよ。

でも防衛省が阿呆なんでなくて、そんなことを許す自公民の政府が阿呆なんやね。

ホンマに阿呆やね、福田サン。

日本国民の一人としてこんな政府がほんとに恥ずかしい。



防衛省、新型クラスター爆弾調達へ…禁止条約の対象外
6月22日3時2分配信 読売新聞

 政府がクラスター爆弾禁止条約に同意したことを受け、防衛省は代替措置として新型クラスター爆弾など新たな装備品調達を来年度から始める方針を固めた。

 クラスター爆弾は、内蔵する数個から数百個の子弾を広範囲に散布する爆弾で、海岸線の長い日本の防衛には有効な兵器とされてきた。一方で不発弾も多く、戦闘終結後に民間人が被害に遭うことが多いことから、同条約で製造と使用が禁止されることになった。新型クラスター爆弾は子弾が10個未満と少ないことに加え、子弾が自己破壊機能を備え、不発弾になりにくいことなどから禁止条約の対象外となっている。

 防衛省は〈1〉多連装ロケットシステムに搭載されているクラスター爆弾を新型クラスター爆弾などに換える〈2〉陸自ヘリコプターなどに搭載しているクラスター爆弾を単弾頭爆弾に換える−−など、5、6通りの代替措置を組み合わせた配備計画を作り、来年度概算要求で予算要求する方針だ。

最終更新:6月22日3時2分

2008年6月21日土曜日

果実酒


仕込んだよ、枇杷の果実酒。

ホワイトリカーとブランディー。

3ヶ月後に味見。

1年経てばとても美味しい・・、らしい。

1年待てるかしらね・・。

庭の枇杷の実を収穫したよ


2,3週間前から庭の枇杷の実が熟してきてはやく採らないといけないなあと思っていた。

でもなかなか時間がとれなくて、かなりの実が腐ったり落ちたりしてしまった。

今朝は小雨だったけど、明日も仕事なのでさっき思い切って全部とりました。

なんとね、全部で9,5Kgもありましたよ!

ほとんどが熟していて、その場で食べても美味しい事!

妻の提案で、今夜はブランデー漬けとホワイトリカー漬けを作ります。

どんな果実酒になるのか、今からわくわく楽しみです。

2008年6月17日火曜日

医師数抑制方針を撤回 厚労相「勤務医は倍必要」 福田首相と一致

今回の決定は大歓迎!

そうなんですよ。ようやくわかっていただいた様でうれしい限りです。

現状認識が一致しないと(というより現実を直視しないと)解決は無理ですもん。

医療制度をきちんと整える事は今後の老齢化社会に向かってとても大事な事だと思います。

後期高齢者医療制度も増え続ける高齢者医療費をただ削ると言う事でなく、国民のコンセンサスを得ながら
持続可能な良い医療制度として設計する必要がある。

ひとを大切にするという発想が根底にしっかりと有りさえすれば、そんなにとんでもない政策にはならないし、国民や医療者の反発を買う事もないと思います。誰もが安心して老後を迎える事のできる医療制度、社会福祉制度であってほしい。

そのための財源が・・と言うのなら、国家予算の中で突出した公共投資や防衛費、米軍への思いやり予算など無駄な支出を極力削る事、大企業への適正な税負担も課してほしい。そのうえでどうしても必要なら相応の負担も受け入れられるんじゃないでしょうか。

ただし、年金月額15000円の方から天引きはなしですよ。年額80万円だってなしですよ。生活保護基準以下なら天引きなしであたりまえじゃないかと思いますよ。

税金を納めても、公務員の飲み食いや接待、天下り官僚のお手当てに消えていくのでは納得はできません。そこはしっかりと自浄作用できれいにして、払った分だけ国民に還元されるなら税金も払う気になるというものです。

財源問題もそういう政府の真摯な取り組みが国民に実感できてこそ、解決できるのではないですか。




医師数抑制方針を撤回 厚労相「勤務医は倍必要」 福田首相と一致

記事:共同通信社
提供:共同通信社

【2008年6月17日】
 福田康夫首相と舛添要一厚生労働相は17日午前、首相官邸で会談し、地域で深刻な医師不足の解消に向け、医師数抑制のため大学医学部の定員削減を決めた1997年の閣議決定を事実上撤回し、医師の増員などの対策を検討していく方針で一致した。

 この後、記者会見した舛添氏は「閣議決定を見直す方向で調整することで、首相の了解を得た」と明言した。

 舛添氏はまた「(政府は従来)医師数は十分だ、偏在が問題だと言ってきたが、現実はそうではない。週80-90時間の医師の勤務を普通の労働時間に戻すだけで、勤務医は倍必要だ」として、医師の増員を目指す考えを表明した。

 政府の社会保障費抑制方針との関連については「改革や効率化の努力はしていくが、それでも足りなければ新たな財源を用意しなければいけない」と述べ、増税も視野に議論していくべきだとの認識を示した。

 政府は医師数抑制のため82年以降、医学部の定数削減に取り組み、97年6月の閣議決定で「引き続き医学部定員の削減に取り組む」と抑制方針を確認。厚労省、文部科学省などが2006年、一部の大学医学部での定員増を認めた際も、削減方針をあらためて確認していた。

 ただ、地域医療への影響を懸念する与野党から見直しを求める声が強まっていた。

2008年6月14日土曜日

医療死亡事故:24時間内、届け出義務 違反に懲役刑も 安全調査委設置大綱案

 もういいかげんにしなさいよ!

 医師を始め、医療従事者は劣悪な労働環境で一所懸命にがんばってこの国の医療の安全を支えているのにこれはないでしょう。

 事実関係を明らかにして、再発防止に努める事にはなんら異議はないし届ける事もいとわない。でも、届けるかどうかその基準はあっても実際には難しい事が多い。

 お役人が勝手にこれは届けるべきだったとして、処分される可能性も十二分にあるじゃないですか。

 現場はやってられないですよ。こんな感覚では医療崩壊がまた一気に進むよ。



医療死亡事故:24時間内、届け出義務 違反に懲役刑も 安全調査委設置大綱案

記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社

【2008年6月13日】
医療死亡事故:24時間内、届け出義務 命令違反に懲役刑も??安全調査委設置大綱案

 厚生労働省は13日、医療死亡事故の死因を究明する第三者機関「医療安全調査委員会」について、医療機関に24時間以内の届け出義務と違反した場合の罰則を盛り込んだ設置法案の大綱案を公表した。今国会への法案提出は見送り、臨時国会での成立を目指す。医療界の一部が「医師の刑事訴追に利用される」と反発しているのを受け、条文に「調査は犯罪捜査のためではない」と明記するとした。

 医療安全調査委は、警察に先行して医療ミスが疑われる死亡事故を調査・分析する行政機関で、法施行から3年以内の運用開始を見込む。委員会は厚労省に設置する前提だったが、医療界から反対論も出たため、大綱案では所管省庁を特定しなかった。

 大綱案は、調査委への届け出範囲を(1)医療ミスに起因する死亡(2)医療に起因する予期しない死亡--とし、学術団体が主体となって基準を作ると規定。届け出義務に違反した場合、ただちに罰則は科さず行政処分とするが、是正命令に従わなければ6月以下の懲役か30万円以下の罰金を科すとした。

 刑事処分については、調査委が警察へ通報する対象を「故意や隠ぺい、標準的な医療から著しく逸脱した行為」と定義した。医師法の改正により警察への届け出義務を免除することで、捜査当局の介入が限定的になるよう配慮した。【清水健二】

2008年6月13日金曜日

日雇い派遣を原則禁止、厚労相が法改正案提出を表明

 日雇い派遣を禁止というのは労働者を守る点で良い事だと思うけど、これだけを実行しても社会的には問題が多いと思う。

 この制度をうまく使って大もうけをしている大手企業は正規雇用にできるだろうけど、中小零細企業のほとんどはすべての社員を正規雇用できる経営環境にない事は明らかだ。

 たとえば日本の製造業の下支えをしているのは安い労働力としての派遣社員や、研修の名目で受け入れている中国など外国からの研修生たちだよ。

 具体例を挙げると、「ミズノ」のスポーツ用品の縫製をしている東北のある村の小さな縫製工場では、かつて10台あまりのミシンを稼働させていたけど単価の切り下げで賃金を低くしないと経営はやっていけない。日本人労働者は次々辞めていき今は中国からの研修生が3人いるだけで、彼らが帰国すれば閉鎖するしかない。彼ら(3人とも女性)の一ヶ月の賃金は一日12時間働いて「10万円」!

 近畿のある町工場では、大手メーカーが使う生産設備の部品の金型を作っている。製品はとても品質に優れていてこれがないと大手メーカーは生産に支障を来すという。しかし、社長と少数の日本人熟練工の他は数人の中国からの研修生しかいない。日本人の若者は3K+低賃金の職場をきらって雇う事すらできない。貴重な技術の伝承はできず、いずれ工場をたたむしかないと社長は悲観的になっている。(これらは、昨年末にテレビで放映していた’07年度優秀ドキュメンタリーの内容)

 私の勤める事業所でも合理化をしないと、とても経営が成り立たなくなりいくつかの部門を外注化した。派遣社員も導入した。そして何とか経営が軌道に乗り始めた途端に政府は社会保障費の削減は必要だと称して公的に支払われる報酬単価を下げてきた。再び振り出しに戻ったよ。これが中小の経営の実態。

 日曜日の東京・秋葉原の無差別殺人の犯人も派遣会社の社員で、本人自身の問題もあるみたいだけれど将来の見通しが立たなくなった事が彼を追いつめたとの見かたもある。

 なぜ、日雇い派遣が起こるようになったかといえば、財界の強い要請を受けて1999年に「派遣労働の原則自由化」、2004年の「製造業への解禁」が行われたからだ。

 これらの政策は新自由主義経済政策の元で様々な規制緩和が行われた中の一つだけれど、今の社会は大企業が儲けるだけもうけてその儲けを社会や社員に還元するでなく、外国の投資家などの株主へ還元する事をその企業目的としている。政府はその後押しをずっとしてきたんだよね、小泉サン。

 これが行き過ぎた資本主義の暴走、新自由経済主義のもと市場に全てを委ねた結果だよ。

 で、舛添大臣が「日雇い派遣を原則禁止」しても根っこが変わらないのでこの社会が良くなるとはとても考えられない。

 もっと根っこのところから考え直さないとね。






日雇い派遣を原則禁止、厚労相が法改正案提出を表明
(2008年6月13日13時53分 読売新聞
 
舛添厚生労働相は13日の閣議後記者会見で、「日雇い派遣については、やめるような方向でやるべきだと思っている」と述べ、秋の臨時国会に日雇い派遣の原則禁止を盛り込んだ労働者派遣法改正案の提出を目指す考えを明らかにした。


 舛添厚労相は会見で、「メーカーなどでは常用雇用が普通で、基本的には日雇い派遣はいかがなものか」とし、通訳などの専門的な業種は除いた上で、製造業などへの日雇い派遣を原則禁止したいとの考えを表明。

 「日雇い派遣はあまりに問題が多い。かなり厳しい形で考え直すべきで、労使の意見も聞いた上で、秋には法律の形できちんと対応したい」と述べた。

 労働者派遣法をめぐっては、厚労省の労働政策審議会の部会で改正案が論議されたが、規制強化を求める労働側と、さらなる規制緩和を主張する経営側との溝が埋まらず、昨年12月に議論をいったん中断。日雇い派遣についても、禁止を求める労働側と継続を主張する経営側が対立していた。

 部会での議論が中断後、厚労省は日雇い派遣について、労働時間や賃金などの労働条件を労働者に書面で示すことや派遣料金の公開を派遣元に求める指針を出す一方、識者の研究会で派遣のあり方を検討している。民主党は日雇い派遣の原則禁止を盛り込んだ改正案を作成。自民党も派遣法改正について検討している。

 派遣については、今月6日に開かれた政府の社会保障国民会議で、福田首相が「派遣労働者を守る制度が空洞化することは絶対に回避しなければならない。さらなる取り組みを直ちにお願いしたい」と述べ、舛添厚労相に早急な対策強化を指示していた。

 日雇い派遣をめぐっては、日雇い派遣大手「グッドウィル」が違法派遣を繰り返していたとして事業停止命令を受けたほか、「ワーキングプア」の温床と指摘されるなど社会問題化しており、労働組合などから規制強化を求める声が高まっていた。

(2008年6月13日13時53分 読売新聞

2008年6月12日木曜日

家の近くでホタルを見たよ!

今夜は帰りが遅くなり、いつもより少し遅めの8時過ぎにワンコと散歩に出た。

家のすぐ近くに山から流れてくるほんとに小さな小川があるんだけれど、ここにホタルの餌になるカワニナという巻き貝がいるのね。一ヶ月くらい前にたくさんいるのに気がついたけどすぐに鳥に食べられたのか、大きいのはいなくなっていた。

で、今夜その小川の側の田んぼの中を飛ぶホタルを見たよ!

一匹だけだけど、あの緑の光を明滅させながらふわふわと飛んでいった。

ここでホタルを見るのは実に十数年ぶりだよ。

17年ほど前にここに引っ越してきたんだけれど、当時はこの小川も今みたいにコンクリートで覆われてなくてメダカや水生昆虫などもたくさんいたんだよ。

当時、びっくりした事にホタルが10数匹から20匹くらいの群舞をしていたんだよ。ここは市内の外れだけれど一応、街中だからね。

でも、その楽しみもほんの2,3年のことだった。

治水工事とかいってこのあたり一帯の水路をコンクリートで覆って、落ちたら危ないというので蓋をかぶせてほとんどを暗渠にしてしまった。

当時は子どもが小さかったから、安全なほうがいいかとも思っていたけど・・。

どうにか見える部分の水は生活排水で濁って、生き物の姿は消えてしまったよ。

残念だけど仕方がないとずっとあきらめていたら、今日ホタルが再び姿を見せてくれた。

夜道の散歩はあんまり乗り気でなかったけれど、今夜はとっても得をした気分です。

これからしばらくは夜の散歩が楽しみ・・。


庭の花


次々ときれいな花が咲くのは見ていて楽しい。

けれど、なかにはなんという花なのかわからないのもある。

買ってきた当初は名札のようなものがあったのだろうけどな。

きれいなお花さん、あなたのお名前は?

2008年6月9日月曜日

やったね、沖縄県議会選挙

やっとと言うか、民意が素直に選挙結果に反映されるようになった気がする。

投票率が低いのは気になるけど、今の国政レベルでの影響が地方の暮らしにも大きく出てきているのがよくわかる。

国政選挙と県や市レベルの選挙では票の動きにかなりの差が出る事が多い。

一般的な傾向として市議会や県議会選挙などでは個々の政策というより、人とひと、公共事業などをめぐっての利害関係などの地方要素が投票行動に大きく影響する。

今回の選挙結果はそれを半ば乗り越えての判断が下された様に思える。

この国は本当に今のままでは医療崩壊、後期高齢者医療問題など、国民を痛めつけるだけの政治が行われていて、変えないとダメなんだという事。

そして国民一人一人がよく考えて投票行動をすれば政治が変わる。

自分たち国民のための政治に変わると言う事が実感できる。

フランスなどヨーロッパのいくつかの国の様に政治が国民を無視できないように行動しよう。

そうそう、私の息子もこの選挙で一票入れたんだよ!




沖縄県議選、自公過半数割れ 高齢者医療への反発響く
2008年6月9日0時34分 asahi.com


沖縄県議選(定数48)が8日投開票され、県政与党の自民、公明は公認、推薦を合わせても過半数に届かなかった。後期高齢者医療制度などをめぐる有権者の反発が激しく、支持を広げられなかった。就任から1年半を迎える仲井真弘多知事は厳しい県政運営を強いられることになり、米軍普天間飛行場の名護市移設など基地問題にも影響が出るのは必至だ。

 自民、公明両党の公認、推薦候補は各選挙区で苦戦。改選前は27議席を占めた与党系は、定数の半数(24議席)に達しなかった。一方、改選前20議席だった野党系は順調に票を伸ばし、初めて公認候補を擁立した民主も議席を獲得した。

 政党別の獲得議席は自民16、民主4、公明3、共産5、社民5、地域政党の沖縄社会大衆2、そうぞう1、諸派3で、無所属が9。無所属のうち与党の推薦は3人、野党の推薦が6人。

 投票率は57.82%で、前回の58.72%を下回り、過去最低だった。

 今回の県議選で野党各党は告示前から党首クラスの幹部が繰り返し沖縄入り。後期高齢者医療制度を争点に据えた選挙戦を展開した。国会に同制度の廃止法案を提出し、県議会での与野党逆転が制度の廃止につながると訴えてきた。

 仲井真知事は、県議選の争点を「県政に対する評価」と位置づけ、自ら街頭に立って与党系候補を応援したが、後期高齢者医療制度などをめぐる政府・与党への逆風をかわしきれなかった。

 少数与党になる仲井真知事は今後、予算編成などで、野党側に一定の譲歩を迫られることになる。知事が推進の立場をとっている普天間飛行場の移設をめぐっては当面、県議会の同意や了承が必要となる局面は予定されていないものの、野党各党はそろって県内移設に反対しており、仲井真知事は難しいかじ取りを強いられそうだ。

 また、11月に任期満了を迎える那覇市長選にも影響を与えそうだ。

2008年6月8日日曜日

アジサイの花が咲いた



梅雨になるとやっぱりこの花だね。

今年も庭の片隅で花をつけました。

毎日犬小屋への行き帰りに側を通るので、いっとき花に見入ります。

何だかほっとするような・・。

2008年6月7日土曜日

今ごろとも思うけど、療養病床削減の間違い

今ごろになって・・とも思うけど、間違っていたと思うならカッコつけてないで元に戻してよね。 誰でも間違いはある。それがわかっていながら突き進むのはおかしいでしょ。 私は自民党を支持はしないけど、国民が離れていってしまうような政治をやってちゃダメですよ。

お年寄りを病院から追い出しても行くところがないなんて事は少し考えれば初めからわかるはずなのにな。

家でみる事ができない、一人で暮らせないから施設や病院にいたのですよ。それを受け皿も作らないで、やれ在宅介護だの在宅での看取りだのと法律だけが先行して世の中の実態からみると逆走していたんだよ。

ヨーロッパは国によって違うけど、北欧はもちろんイギリスやデンマークなんかでも老人の介護施設は相当に進んでいるし、「医療亡国論」などの発想をしている国はないと思うよ。医療や介護、福祉などの社会保障や教育に対する手厚い政策があってこそ、国民は安心して働けるし国も発展すると思う。国民一人一人をだいじにしない国はきっと滅びるよ。

他にも逆走している政策はいくつもあるから、この際まとめて見直してくださいね。


療養病床の機能存続を提言へ—自民
6月5日22時28分配信 医療介護情報CBニュース


山崎拓衆院議員(左)と津島雄二衆院議員(自民党本部)
 自民党の「療養病床問題を考える国会議員の会」(会長・中山太郎衆院議員)は6月4日、次回の11日の会合で、2012年度末に廃止が決まっている介護型療養病床の機能を残す方向での提言をまとめることを決めた。議員からは「民主党が(療養病床削減の)廃止法案を出す前に先んじて解決すべき」などの意見が出るなど、療養病床削減問題で後期高齢者医療制度の二の舞いを演じてはならないとする焦りが見られた。(熊田梨恵)
 
 清水鴻一郎衆院議員は意見交換の中で、療養病床削減の方針について、「財政を健全化することが第一の目標で、国民の安全をどう守るかという視点が欠けていた。反省して、やらない方がいいものであればやらないようにする必要がある。後期高齢者医療制度も、やってよかった点、やらなくてよかった点を精査しなければ、われわれの心が国民に伝わらない。地元でも『次は自民党を応援できない』との声が圧倒的に多く、われわれを応援してくれていた人が明らかに離れてきている。もうマイナーチェンジでは追いつかない。負担と給付の姿、社会保障の姿を国民に示せるかの最後の勝負。ここは逃げずに正々堂々といくしかない。後期高齢者医療制度では75歳以上の人の心を傷つけた。そして療養病床を出ないといけなくなる高齢者が出れば、高齢者も家族もすべて自民党を見放す。ここはしっかりと論議をして、国民の安心につながるものにしなければ」と語った。

 税制調査会長の津島雄二衆院議員は、「介護保険が始まった時の厚生大臣はわたしだが、当時は介護保険の対象者を増やすため、暗中模索であれこれやった。しかし、一つ間違っていたのは、在宅介護がうまく機能するはずという前提が、厚生省にも政治にもあったということだ。現在はいろいろな理由があって、欧米のようにそうはならないだろう。家族の状況や、共働き夫婦などもあり、在宅介護は難しい。実態に合ったケアの仕方で、コストを合理的にするには、正面から介護療養的なものは必要だと仕切っていくしかない。法律の見直しが必要だ。介護経営者はそれなりにいい介護をやろうと努力をしているが、報酬がついていかない。法律通りにやってみたら、批判ばかり出てしまったということだ。もろもろのことを頭に置いて、全体を整理し直すのにいい時だ。(2012年度末までの)時間があったのは幸いだ」と述べた。

 これに対し会場の議員から、「しかし2年前に法案を通したのはわれわれだ。枝葉末節ではなく、幹の部分を考えねばというのは分かるが、(療養病床削減)実施のための準備段階に入っているものが、別の法案が出るということがありうるのか」との声が上がった。介護療養型老人保健施設の創設など、病床再編の段取りが進んでいる状況を覆せるのかと、疑問視する意見だ。

 木村義雄衆院議員は「後期高齢者医療制度と療養病床の削減は、自民党の中で議論が煮詰まっていない時期に強行採決で突っ走った。当時は『改革に反対する者は抵抗勢力だ』と強引に押し切られたが、今はその付けが来ている。時の事務次官が非常に熱心だったという話もあるが、手続き的にもさまざまな問題があった。後期高齢者医療制度の問題が終わったら、必ず民主党はここに手を付け、廃止法案を出してくる。ここで向こうに点数を取られるようなばかばかしいことがあってはたまらない。野党が後期高齢者でもめている時に、われわれは先んじて療養病床で結論を出して、思い切った案を出して取り組んでいきたい」と述べた。

 これについて会場から、「廃止法案を出せるのか」との質問が出た。
 木村議員は「簡単だ。議員立法でやればいい。以前には、法案ができて建物までつくろうとしたのをやめたケースもあった」と応じた。

 山崎拓衆院議員は「一度決めたことを変えるのはどうかという議論も分かる。しかし、後期高齢者医療制度も同じで混乱している。すべて政治なのだから、実施段階で世論を踏まえてやらねば、政権を維持すること自体が難しい。療養病床削減が終わった後、後期高齢者医療制度のようになることがあってはならない」と述べた。

 木村議員は「山崎拓先生や加藤紘一先生は、素晴らしい介護保険制度をつくった。特に秀でた介護型療養病床を後からぶち壊してしまったんだから、激怒してください。後から変な制度をつくったとして、『元通りに直せ』と怒っていい」とあおり立てた。

 司会の飯島夕雁衆院議員は、「議事進行が大変難しい」と述べた上で、「介護の機能を何としても残し、(療養病床の)あるべき姿を考えるという方向で一致したということでよいか」と会場に向かって尋ね、会場からは「異議なし」と拍手がわいた。

■患者の満足レベルにどこまで応えるか

 清水議員は「介護療養型医療施設の存続を求める会」の医師に対し、「本音を聞きたい。この(療養病床削減に関する)法案がなかった方がいいと思われるのか。それとも、それはそれとして、ふさわしい受け皿をつくればよいということか。厚労省が進める(新しい転換型の老健施設のような)条件闘争的なものでよいのか」と聞いた。

 上川病院の吉岡充理事長は、「もしも受け皿をつくるならば、今の介護療養病床よりも立派なものにしてほしい。最低限、元に戻してほしいということだ」と答えた。

 けんなん病院の藤元秀一郎理事長は、「今までわたしたちが見ていたのは戦争を経験した方で、我慢をされる方たち。後期高齢者医療制度の問題でも感じたが、団塊の世代の方は求められるものがかなり高い。患者や家族の満足するレベルについて、どこまでやるかだ」と、課題を指摘した。

■在宅と施設、財源のバランスは

 加藤紘一衆院議員は「家庭で家族の面倒を見るのと、療養病床や老健、特養などの施設で見るのと、限りあるお金をどう配分するのか」と、在宅と施設での財源配分のバランスの重要性を指摘。「(出身地の)山形は三世代同居率が全国で1位。世間体があって在宅で見ているというのが半分以上だから、お嫁さんは大変。個人(家庭)で見ているところの犠牲は大きい。(介護サービスを提供する施設を)立派な施設にしたいと思うが、限られたお金が個人に行くならそっちが先じゃないかと、よく分からなくなる」と述べた。その上で、高齢者介護の全体像を把握した上で議論すべきとした。

 さらに、「施設が良くなれば、みんなそっちに行きたくなるだろう。慢性期は慢性期なりのリミットを置かなければ、在宅に回ってこないと感じる。慢性期病床に医師が配置されたらありがたいが、在宅介護の場合、『うちのおじいちゃんがおかしくなった』と言って(すぐに医師が)出てくるかというと、そう簡単にいかない。そこのシステムをつくらなければいけない」と語った。

2008年6月6日金曜日

あきれたね、財務省サンと中央省庁の皆さん「タクシー接待」

ほんとにお役人て身勝手だな。

遅くまでお仕事するのはお疲れさんだけど、タクシー券ていっても私たちの税金から支払われるんだよね。

財務省サンは、この数年間でいうと「毎年、社会保障費を2200億円削減する」ためにも一生懸命お仕事してたよね。

上で決めたことだから個々の職員は言われたことをしただけというかもしれないけど、そのためにこの国がどんなに大変なことになっているかをやはり国民の一人として自覚してほしかったよ。

少しでも自分たちのしていることに気がつけば税金を使った見返りにバックマージンともいうべき金品を受け取るなんて、とてもできないことだと思うがなあ。

ひょっとして、お役人は自分たちの給料やタクシー代が国民の税金から支払われていることを知らないのか?

少なくとも国民一般の感覚からは大きくずれているよね。

こんなことが続くと、いよいよ信頼できないね。お役人も政治家もね。



<公費タクシー>財務省職員383人、運転手から金品受領 [ 06月05日 22時15分 ]

 財務省は5日、深夜帰宅で利用したタクシー運転手から現金や金券、ビールなどの提供を受けていた職員が383人に上るとの内部調査結果を発表した。現金や金券を受け取っていたのは19人で、5年間で現金と金券(クオカード)を合わせて200万円前後の提供を受けていた主計局職員(係長級、30歳代)もいた。国民の疑惑や不信を招く行為を禁止した国家公務員倫理法の倫理規程違反の可能性もあり、財務省は上司の監督責任も含めて厳正に処分する方針。

 調査結果を公表した財務省幹部は「職務の公正性に対する疑念を生じかねない行為で国民におわびしたい」と陳謝。受け取った金品はタクシー運転手に原則返還させるとともに、特定のタクシー運転手を利用しないことを徹底するよう省内に通知した。今後、タクシー会社への調査も含め実態解明を進める考えで、金品を受け取った職員数や金額がさらに膨らむ公算が大きい。

 今回の調査は、民主党の長妻昭衆院議員の指摘を受け、本省と国税庁に在籍する全職員2681人に対し、在職全期間を通じてタクシー会社からの金品受け取りが無かったかを聞いた。この結果、全体の約15%に当たる383人が提供を受けた事実を認めた。

 ビールなど物品だけでなく現金や金券を受け取っていた19人のうち約半数の9人は予算編成を担当する主計局職員だった。200万円前後を受け取っていた主計局職員は深夜勤務後、埼玉県北部の自宅へ帰宅するのにタクシーを使用。片道約2万5000円の料金を同省が配布するタクシー券で払っていたが、運転手から2000~3000円程度の現金やコンビニなどで使えるプリペイドカード「クオカード」を年間約150回、5年間にわたって受け取っていたという。

 他の18人もビール券やクオカード、商品券などを受け取っており、総額が5万円に達する職員も2人いた。「料金を水増ししてキックバックを受けたケースはない」と説明している。金券などは受け取っていないが計50回以上もビールやお茶の提供を受けた職員も37人おり、深夜帰宅の多い財務省職員に対するタクシーの「過剰サービス」が常態化していたことが浮かび上がった。

 財務省は、午前0時半過ぎまで深夜残業をした職員にタクシーチケットを配布。自宅までの運賃を全額負担している。06年度のタクシーチケット利用額は4億8153万円(本省と国税庁分のみ)。このうち金券などを受け取った職員が多かった主計局は1億6612万円で、全体の約3分の1を占める。【赤間清広】

 額賀福志郎財務相は5日夜、記者団に「国民に奉仕する立場で不信の念を抱かせるようなことがあってはならない。全容を明らかにして厳正に処分したい」と述べた。

2008年6月1日日曜日

庭の枇杷の実が色づいたよ



この枇杷の木は実生から育ったのでなかなか実を付けなかった。今年は豊作みたいでいっぱいに実を付けてる。数日前まで青かったのに、昨日くらいから色づき出して今朝はあっという間に広がったよ。美味しそうだね。

レモンの実は未だ小さいけど、これからが楽しみだよ。

2008年5月31日土曜日

やったね、クラスター爆弾禁止条約の採択

クラスター爆弾ってさ。アフガニスタンやイラク戦争などで多用されて、不発弾が多いために民間人がたくさん犠牲になっているとても厄介な爆弾なんだよね。

親爆弾の中にたくさんの子爆弾が入っていて、投下された辺り一帯を破壊する強力な兵器で使う側は便利らしい。

でもね、不発弾は地雷とおんなじでいつ爆発するかわからないし投下された地域は地雷原とおんなじで生活することはできないんだよ。

使うほうはそこで暮らすつもりなど、さらさらないから平気で使う。でも攻撃された国の人々は危険でもそこで暮らしていくしかない。そうして犠牲者が繰り返し生まれるので、非人道的兵器と言われている。

米国、中国、ロシアなどの主要国が参加していないのは残念だけど、日本がやっと支持を表明したのは良かったと思う。いつも米国べったりで自己判断できなかったからね。

でも、残念なのは自衛隊がこのクラスター爆弾を持っていたって事だよ!

専守防衛の日本の自衛隊なのに国内のどこへばらまくつもりだったのかなあ。どこかの海岸に上陸する部隊をやっつけるつもりだったのかなあ。

何故か戦車も持ってるんだよね、自衛隊。これが国内で必要になるなんてほとんどあり得ないけど・・。(実際どこでドンパチします?)

しかも今もっている爆弾を廃棄するのに100億円以上かかるんだって、今朝のニュースで言っていた。

無駄なものを買った上に、その廃棄でまた税金が使われる。今回は仕方がないけど、こんな無駄使いをしないで済むようにお願いします。

これからは自前の平和外交を心がけてくださいよ、福田サン。アフリカへの援助も良いよ。





クラスター爆弾の禁止条約を採択、日本含め全会一致
 【ダブリン=大内佐紀】クラスター(集束)爆弾の禁止を目指す、有志国約110か国による国際会議は30日、ダブリンで、クラスター爆弾の事実上の全面禁止を定めた条約案を全会一致で採択した。


 日本代表も会議の中で、条約への支持を表明した。オスロで12月3日に同条約の調印式が開かれる。条約は30か国の批准をもって発効、親爆弾から多数の子爆弾をまき散らし、子どもを含む民間人に多数の死傷者を出してきたクラスター爆弾の使用と製造が、締約国の間で即刻、禁止される。

 会議では、ドイツ、フランスなど、当初は部分禁止にとどめるよう求めてきた諸国が相次いで発言、調印式に出席し、可及的速やかに批准する意向を表明した。昨年2月に始まった、有志国と民間活動団体(NGO)が主導する国際軍縮交渉「オスロ・プロセス」は、来年中にも条約発効という形で結実する見通しだ。有志国・NGO主導の軍縮条約は、対人地雷全面禁止条約(99年3月発効)以来となる。

 ただ、条約交渉には、米国、中国、ロシアといった主要な製造・保有国は出席しておらず、条約に調印する見通しはない。NGO「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」によれば、世界で現在、クラスター爆弾を保有するのは米中露を含む75か国で、うち29か国が製造もしている。同条約には、この75か国のうちの3分の2程度が加盟する見通しだ。

 条約は、目標識別能力と自爆装置が付いた最新型の一部を除く、あらゆるクラスター爆弾の使用・開発・製造を即時禁止し、8年以内に保有爆弾を廃棄することを定める。また、条約調印以前にクラスター爆弾を使用したことのある締約国に、不発弾除去に協力することを強く促す。

 ◆日本は4種類保持◆

 【ダブリン=大内佐紀】日本の中根猛・交渉代表(外務省軍縮不拡散・科学部長)は30日の会議で、「日本もコンセンサス(全会一致)に賛同する」と述べ、条約への支持を表明した。12月の調印式に参加するかは明言を避けたが、「日本の安全保障環境に留意しつつ、条約を慎重に検討し、適切な措置を取る」とした。

 日本が同条約の締約国となれば、陸上、航空両自衛隊が保有する4種類のクラスター爆弾を8年以内に廃棄することが義務づけられる。防衛省によると、これまでの調達総額は約276億円という。

(2008年5月30日23時40分 読売新聞)

2008年5月27日火曜日

よくわかるよ、米軍基地問題。

少し長いけど読んでみてください。日本の米軍基地の意味がよくわかります。

私は「米軍は日本から出て行け」って思います。

 
>基地と生活(その3止) 基地再編と日本 優先される米の戦略


 騒音問題や米兵による事件・事故がらみで取り上げられることが多い日本国内の米軍基地。基地周辺住民以外の関心は必ずしも高くない。しかし、現在進められている米軍再編は、米国の世界戦略に連動しており、自衛隊の果たす役割も変質しつつある。米軍の駐留・再編には、少なからぬ私たちの税金が充てられてもいる。日本は米軍に何を求めていくのか。次の衆院選では、そうした政策論争も求められている。【古本陽荘】

 ◇海外部隊削減で「玉突き」
Q そもそも米軍再編って何のために始まったの?

A 冷戦が終わって世界に展開する米軍の体制の見直しが必要だったからです。実際に検討が加速化したのは、01年の米同時多発テロから。米軍を変革・再編するという考え方は「トランスフォーメーション」という言葉で表現され、当時のラムズフェルド国防長官の指導で大規模な見直しにつながりました。

Q どんな背景があったの?

A 軍事革命(RMA)と言われた軍事技術の急速な発展が、背景にありました。無人機による偵察・爆撃、精密誘導弾によるピンポイント爆撃、空輸が容易な機動性の高い装輪装甲車「ストライカー」の陸軍への導入などで、戦争の様相が大きく変わりました。部隊はより軽くなり、速く移動することが可能になったのです。そのため米国は「なるべく米軍は本土に戻そう、その穴埋めは同盟国に頼もう」という方針になりました。

Q 在日米軍再編はその一環ということ?

A そうです。日本では米軍再編というより「米軍基地再編」=<1>=というイメージが強いのですが、もともとはいざという時に同盟国・日本にどこまでの仕事を任せることができるのか見極めたいというのが、米軍から見た米軍再編でした。日本政府は在日米軍の抑止力は維持する一方で、米軍再編の流れに乗って、基地負担の重い地域の負担を軽くしようと考えました。合意した計画通りに行けば、沖縄からは海兵隊員8000人がグアムに移り、普天間飛行場を含め計1500ヘクタールの基地が返還されます。

 ◇自衛隊と一体化
Q 日米間の米軍再編協議では、どういう合意があったの?

A 両国政府が協議開始に合意したのは02年12月。ただ、米国は戦略的な協議をしたかったのに日本では最初から基地問題が焦点になってしまったので04年10月、当時のアーミテージ国務副長官が議論を仕切り直しました。その結果、まず日米同盟が何を目指すかという共通戦略目標(05年2月)で合意し、自衛隊、米軍がそれぞれどういう役割を担うかという中間報告(05年10月)、基地再編や兵力構成を具体化した最終報告(06年5月)という3段階で合意しました。3文書はセットで、具体的な再編は14年中に終了することになっています。

Q その結果、自衛隊はどうなるの?

A 米軍との一体化が進むことになります。米陸軍の第1軍団司令部がキャンプ座間(神奈川県)に前方司令部を置き、陸上自衛隊との連携が強まります。沖縄県のキャンプ・ハンセンで陸自が訓練することにもなりました。航空自衛隊の航空総隊司令部(東京都府中市)は同じ東京都内の米軍横田基地内に移転します。そこに、有事の際、ハワイの作戦司令部との連絡窓口になる「共同統合運用調整所」が置かれ、防空情報の日米共有化が進みます。

 海上自衛隊と米海軍はもともと密接な関係にあり、運用という意味では大きな変更はありません。

 ◇地位協定の「壁」
Q 占領軍だった米軍が日本に駐留し続けているのはどうして?

A 憲法上の制約から日本は自衛のための必要最小限の防衛力しか持てません。有事の際には、自衛隊は防衛に徹する「盾」となり、「矛」となる攻撃力は米軍に頼るというのが基本方針です。日米安全保障条約には米軍が日本を守る義務が規定されています。ただ、米軍は日本防衛のためだけにいるわけではありません。日本の米軍基地はベトナム戦争やイラク戦争などで戦力や物資を送り込む後方拠点として機能してきました。

Q 時々、問題になる地位協定って何なの?

A 安保条約に基づき日本に滞在する米兵やその家族の法的権利などを定めたものです。

Q 地位協定の改定を求める声が高まっているの?

A 米兵による事件が発生する度に改定の声が上がります。当初は事件を起こした米兵が起訴前に日本側に引き渡されることはありませんでした。95年の沖縄県の少女暴行事件をきっかけに、重大な犯罪については起訴前でも引き渡すよう運用の改善がなされました。ただ政府は、地位協定=<2>=自体の改定は非現実的と考えています。

Q 米軍再編という大きな節目に日米安保を根底から見直そうという議論はなかったの?

A 大野功統防衛庁長官(当時)は05年、米軍横田基地について自衛隊も使用することから「管理権を日本に戻すべきだ」と主張しました。現在の防衛相の石破茂氏も当時「すべての米軍基地の管理権を日本側にいったん戻し、米軍の基地使用を認める形にすべきだ」と提案しました。ただ、米側が難色を示したうえ各地でさまざまな基地問題が取り上げられたことから、議論はうやむやになりました。

 ◇日本負担3兆円?
Q ところで米軍再編っていくらかかるの?

A 分かりません。米政府の関係者から「総額3兆円」という数字が出たことがあります。国民1人当たり2万円以上の計算ですが、積算根拠もはっきりしません。普天間飛行場の代替施設は数千億円規模と言われていますが、工法さえまだ決まっていません。はっきりしているのは総額60・9億ドル(約6300億円)という海兵隊のグアム移転経費の日本側負担だけ。日本は司令部庁舎建設など28億ドルを直接負担し、住宅やインフラ整備のために32・9億ドルを融資・出資します。

 ◇思いやり予算
Q なぜグアムの建設を日本が負担するの?

A 沖縄の海兵隊司令部が8000人の隊員とともにグアムに移転することになったのは、日本側の要求だったからです。米軍はグアムを西太平洋の戦略拠点にするため基地機能を強化する方針を既に決めていました。中国ににらみを利かせるためです。

Q 他にも米軍にはお金を出しているんでしょ。

A 08年度予算に計上された在日米軍の駐留経費や再編事業に関する経費は総額4193億円。もともと周辺対策費(547億円)や施設の借料(910億円)などは日本側が負担することになっていました。78年に当時の金丸信防衛庁長官が「思いやりの立場で」として、日本人基地従業員の給与なども日本側が負担することにしました。このため「思いやり予算」と呼ばれています。今年度から3年間の新しい特別協定については、民主党が反対し1カ月ほど空白になりました。日米両政府は、米軍駐留経費について、今後さらに協議を続けることになっています。

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 ◇同盟の覚悟を米は注視--拓殖大教授・森本敏氏
 米国は世界規模で米軍の兵力の再構築、再編成を行い、アジアでは日本と韓国が舞台となった。アジアにおける米軍再編の最大の狙いは対中国戦略と言っていい。米国は二度とアジアで米国人の血を流してはいけないと考え、中国と協調関係を維持することが大事だと思っている。

 ただ、中国軍の太平洋進出の動きは話が別だ。米国はアジア太平洋の海洋権益を非常に重視しており、「中国が出てくるなら戦う」決意を持っている。

 中国の海空軍に対し、米軍は最も効率的に対応できる戦略的体制を考えた結果、グアムを戦略基地にして、必要な機能を移すことになった。西太平洋を従来より重視し、横須賀には原子力空母を配備する。日本の米軍基地も、米国の戦略に合致するよう改めるのが在日米軍再編だ。

 沖縄・普天間飛行場の代替施設への移設がうまくいかない場合、米軍再編の構造そのものを大きく後退させる。それ以上に、米国は同盟国としての日本の覚悟、決意、実行力に疑いを持つだろう。米国は、日米安保条約があるから日本を守るというふうには考えていない。同盟国が同盟維持のためにどれだけの覚悟を持っているか、貢献をするかなどを見極め、同盟の質を変えていこうと考えている。「やる気がないならいいですよ」ということだ。条約に書いてあることだけを頼りにしていると、国は危機に陥る。日ソ不可侵条約はその最たるものだ。

 安保条約とか地位協定に関する日米の考え方は相当ずれている。米国はグローバルな観点から同盟をとらえているが、日本は法的、技術的な面で対応し、日本の世論に配慮する視点でモノを考えている。日本は核保有もできず、巨大な軍事力を持つこともできない。周辺国では軍拡が進む。この国をあと50年、100年、どうやったら守っていけるのかという基本的な国家戦略のあり方を議論する時期が、とっくに来ているはずだ。だが、政党は党利党略を優先させ、なかなか戦略的な議論をしてくれない。

 米国にとっては、日米同盟はアジア太平洋戦略の一環。突き詰めれば、太平洋における海洋権益を共有できる国と一緒になりさえすれば、別に日本でなくてもよい。豪州、ニュージーランド、シンガポールなど価値観を共有できる国との多国間の同盟も検討されるかもしれない。【構成・古本陽荘】

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 「読む政治 選択の手引」は毎月1回掲載します。

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 ■ことば

 <1>在日米軍基地

 在日米軍が使用する基地には(1)米軍が管理する施設(2)米軍が管理し、自衛隊も共同で使用する施設(3)日本が管理し、米軍が共同使用する施設--の3種類があり、一般的には(1)と(2)が米軍基地とされている。防衛省によると昨年3月現在、在日米軍基地は13都道県に計85施設あり、総面積は約308平方キロ。沖縄県が33施設、約229平方キロと圧倒的に多く、全体の約74%を占める。県別の面積で次に広いのは三沢基地を抱える青森県の24平方キロ(4施設)や、キャンプ座間がある神奈川県18平方キロ(14施設)。空港や訓練場のほか、通信施設だけの基地もある。

 <2>日米地位協定

 「米軍は日本の施設を使用することができる」とした日米安全保障条約6条に基づき結ばれた協定。米兵や家族の裁判権や租税について規定している。1960年1月に署名され、同年6月に国会承認、発効した。以来、一度も改定されたことはない。犯罪人の引き渡しについては、身柄が米国側にある場合、起訴するまで日本側に渡さないことになっている。95年の沖縄県の少女暴行事件を契機に重大な犯罪については起訴前の引き渡しに応じることになったが、これは協定の改定ではなく日米合同委員会の合意事項として運用の改善を図ったもの。米兵と家族の持っている米国の自動車運転免許証はそのまま日本で使えることなども記されている。

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 ■人物略歴

 ◇もりもと・さとし
 防衛大卒。航空自衛隊、外務省などを経て00年から拓殖大に勤務。著書に「米軍再編と在日米軍」など。67歳。

毎日新聞 2008年5月26日 東京朝刊

正しい判断ですよ、自民党サン。少し遅いけど・・。

> 政府は国と地方の基礎的財政収支を11年に黒字化するとして、07年度から5年間の歳出削減計画を策定。その中で社会保障費の自然増を計1兆1000億円分圧縮することを、06年の骨太方針に盛り込んだ。

これって実を言うと02年から削減は始まっていて06年までにすでに社規保障費の1兆1000億円分の圧縮は完了しているのね。

さらにこの削減を継続するってことだったそうだよ。医療や介護の現場がガタガタになり、医療者や患者さん、利用者さん、高齢者の方々の悲痛な叫びがやっと政治家に届いたんだよね。(後期高齢者の自民党の政治家からもブーイングであるらしい・・)

中曽根サンのようにちゃんと国民の声に耳を傾けてください。どんな政治をすれば国民の支持を得られるかを考えてください。

国民の支持を失っては政権を担当する事ができないですよ。イギリスをみてごらんよ。

街中にあるんだけど、「いろいろあっても、やっぱり自民党」なんて看板出してる場合じゃないですよ。




>社会保障費抑制は限界 自民部会、転換求め決議

記事:共同通信社
提供:共同通信社

【2008年5月27日】
 自民党の厚生労働部会と厚労関係2調査会は27日午前、来年度予算編成に関し、社会保障費の伸びを年2200億円ずつ圧縮する政府目標はもはや達成困難だとして、抑制路線からの転換を求める決議をまとめた。

 近く本格化する今年の「骨太の方針」づくりや概算要求基準(シーリング)に反映させるよう、政府に働き掛けを強めていく方針だ。

 これに関連し、舛添要一厚生労働相は27日午前の記者会見で「医療費削減の努力は相当やっていて(抑制は)限界に近い。その一方で無駄を省くこととどうバランスを取るか、知恵を働かせたい」と述べた。

 自民党の部会などがまとめた決議は、社会保障予算が2002年度からの5年間で既に計1兆1000億円が削減された一方で、非正規雇用や医師不足、少子化対策などの課題が山積する現状を指摘。09年度に予定される基礎年金の国庫負担割合引き上げに伴い、新たな財源確保が必要な時に、社会保障費をさらに削減することは「国民の理解を到底得られない」と強調している。

 政府は国と地方の基礎的財政収支を11年に黒字化するとして、07年度から5年間の歳出削減計画を策定。その中で社会保障費の自然増を計1兆1000億円分圧縮することを、06年の骨太方針に盛り込んだ。