2008年6月7日土曜日

今ごろとも思うけど、療養病床削減の間違い

今ごろになって・・とも思うけど、間違っていたと思うならカッコつけてないで元に戻してよね。 誰でも間違いはある。それがわかっていながら突き進むのはおかしいでしょ。 私は自民党を支持はしないけど、国民が離れていってしまうような政治をやってちゃダメですよ。

お年寄りを病院から追い出しても行くところがないなんて事は少し考えれば初めからわかるはずなのにな。

家でみる事ができない、一人で暮らせないから施設や病院にいたのですよ。それを受け皿も作らないで、やれ在宅介護だの在宅での看取りだのと法律だけが先行して世の中の実態からみると逆走していたんだよ。

ヨーロッパは国によって違うけど、北欧はもちろんイギリスやデンマークなんかでも老人の介護施設は相当に進んでいるし、「医療亡国論」などの発想をしている国はないと思うよ。医療や介護、福祉などの社会保障や教育に対する手厚い政策があってこそ、国民は安心して働けるし国も発展すると思う。国民一人一人をだいじにしない国はきっと滅びるよ。

他にも逆走している政策はいくつもあるから、この際まとめて見直してくださいね。


療養病床の機能存続を提言へ—自民
6月5日22時28分配信 医療介護情報CBニュース


山崎拓衆院議員(左)と津島雄二衆院議員(自民党本部)
 自民党の「療養病床問題を考える国会議員の会」(会長・中山太郎衆院議員)は6月4日、次回の11日の会合で、2012年度末に廃止が決まっている介護型療養病床の機能を残す方向での提言をまとめることを決めた。議員からは「民主党が(療養病床削減の)廃止法案を出す前に先んじて解決すべき」などの意見が出るなど、療養病床削減問題で後期高齢者医療制度の二の舞いを演じてはならないとする焦りが見られた。(熊田梨恵)
 
 清水鴻一郎衆院議員は意見交換の中で、療養病床削減の方針について、「財政を健全化することが第一の目標で、国民の安全をどう守るかという視点が欠けていた。反省して、やらない方がいいものであればやらないようにする必要がある。後期高齢者医療制度も、やってよかった点、やらなくてよかった点を精査しなければ、われわれの心が国民に伝わらない。地元でも『次は自民党を応援できない』との声が圧倒的に多く、われわれを応援してくれていた人が明らかに離れてきている。もうマイナーチェンジでは追いつかない。負担と給付の姿、社会保障の姿を国民に示せるかの最後の勝負。ここは逃げずに正々堂々といくしかない。後期高齢者医療制度では75歳以上の人の心を傷つけた。そして療養病床を出ないといけなくなる高齢者が出れば、高齢者も家族もすべて自民党を見放す。ここはしっかりと論議をして、国民の安心につながるものにしなければ」と語った。

 税制調査会長の津島雄二衆院議員は、「介護保険が始まった時の厚生大臣はわたしだが、当時は介護保険の対象者を増やすため、暗中模索であれこれやった。しかし、一つ間違っていたのは、在宅介護がうまく機能するはずという前提が、厚生省にも政治にもあったということだ。現在はいろいろな理由があって、欧米のようにそうはならないだろう。家族の状況や、共働き夫婦などもあり、在宅介護は難しい。実態に合ったケアの仕方で、コストを合理的にするには、正面から介護療養的なものは必要だと仕切っていくしかない。法律の見直しが必要だ。介護経営者はそれなりにいい介護をやろうと努力をしているが、報酬がついていかない。法律通りにやってみたら、批判ばかり出てしまったということだ。もろもろのことを頭に置いて、全体を整理し直すのにいい時だ。(2012年度末までの)時間があったのは幸いだ」と述べた。

 これに対し会場の議員から、「しかし2年前に法案を通したのはわれわれだ。枝葉末節ではなく、幹の部分を考えねばというのは分かるが、(療養病床削減)実施のための準備段階に入っているものが、別の法案が出るということがありうるのか」との声が上がった。介護療養型老人保健施設の創設など、病床再編の段取りが進んでいる状況を覆せるのかと、疑問視する意見だ。

 木村義雄衆院議員は「後期高齢者医療制度と療養病床の削減は、自民党の中で議論が煮詰まっていない時期に強行採決で突っ走った。当時は『改革に反対する者は抵抗勢力だ』と強引に押し切られたが、今はその付けが来ている。時の事務次官が非常に熱心だったという話もあるが、手続き的にもさまざまな問題があった。後期高齢者医療制度の問題が終わったら、必ず民主党はここに手を付け、廃止法案を出してくる。ここで向こうに点数を取られるようなばかばかしいことがあってはたまらない。野党が後期高齢者でもめている時に、われわれは先んじて療養病床で結論を出して、思い切った案を出して取り組んでいきたい」と述べた。

 これについて会場から、「廃止法案を出せるのか」との質問が出た。
 木村議員は「簡単だ。議員立法でやればいい。以前には、法案ができて建物までつくろうとしたのをやめたケースもあった」と応じた。

 山崎拓衆院議員は「一度決めたことを変えるのはどうかという議論も分かる。しかし、後期高齢者医療制度も同じで混乱している。すべて政治なのだから、実施段階で世論を踏まえてやらねば、政権を維持すること自体が難しい。療養病床削減が終わった後、後期高齢者医療制度のようになることがあってはならない」と述べた。

 木村議員は「山崎拓先生や加藤紘一先生は、素晴らしい介護保険制度をつくった。特に秀でた介護型療養病床を後からぶち壊してしまったんだから、激怒してください。後から変な制度をつくったとして、『元通りに直せ』と怒っていい」とあおり立てた。

 司会の飯島夕雁衆院議員は、「議事進行が大変難しい」と述べた上で、「介護の機能を何としても残し、(療養病床の)あるべき姿を考えるという方向で一致したということでよいか」と会場に向かって尋ね、会場からは「異議なし」と拍手がわいた。

■患者の満足レベルにどこまで応えるか

 清水議員は「介護療養型医療施設の存続を求める会」の医師に対し、「本音を聞きたい。この(療養病床削減に関する)法案がなかった方がいいと思われるのか。それとも、それはそれとして、ふさわしい受け皿をつくればよいということか。厚労省が進める(新しい転換型の老健施設のような)条件闘争的なものでよいのか」と聞いた。

 上川病院の吉岡充理事長は、「もしも受け皿をつくるならば、今の介護療養病床よりも立派なものにしてほしい。最低限、元に戻してほしいということだ」と答えた。

 けんなん病院の藤元秀一郎理事長は、「今までわたしたちが見ていたのは戦争を経験した方で、我慢をされる方たち。後期高齢者医療制度の問題でも感じたが、団塊の世代の方は求められるものがかなり高い。患者や家族の満足するレベルについて、どこまでやるかだ」と、課題を指摘した。

■在宅と施設、財源のバランスは

 加藤紘一衆院議員は「家庭で家族の面倒を見るのと、療養病床や老健、特養などの施設で見るのと、限りあるお金をどう配分するのか」と、在宅と施設での財源配分のバランスの重要性を指摘。「(出身地の)山形は三世代同居率が全国で1位。世間体があって在宅で見ているというのが半分以上だから、お嫁さんは大変。個人(家庭)で見ているところの犠牲は大きい。(介護サービスを提供する施設を)立派な施設にしたいと思うが、限られたお金が個人に行くならそっちが先じゃないかと、よく分からなくなる」と述べた。その上で、高齢者介護の全体像を把握した上で議論すべきとした。

 さらに、「施設が良くなれば、みんなそっちに行きたくなるだろう。慢性期は慢性期なりのリミットを置かなければ、在宅に回ってこないと感じる。慢性期病床に医師が配置されたらありがたいが、在宅介護の場合、『うちのおじいちゃんがおかしくなった』と言って(すぐに医師が)出てくるかというと、そう簡単にいかない。そこのシステムをつくらなければいけない」と語った。

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