2008年8月28日木曜日

<大野病院事件>検察、控訴断念へ最終調整

もういいよ。じゅうぶんだよ。

控訴して、今以上の良い結果が得られるとは思わない。

刑事事件の裁判にしてしまえば、結局悪いのは医者だと決めつけてその通りに断罪しないと遺族は納得しない。しかしそのような判決では今度は医療者が納得しない。

結局のところ遺族も医療者も、ともに傷つけあうだけですよ。そうして同じ悲劇は繰り返される。

ご遺族が希望されている「裁判で事実経過を明らかにする」という方向でなく、こうした争いが生じる医療のあり方についての分析と問題解決へ向けての建設的な提案と話し合いが必要だと思う。

刑事裁判では検察側は犯人を作り上げねばならないのでこのケースでは最初から無理がある。(原因探しと犯人探しとは別に考えてほしい)

今、議論されている段階だが有効に機能する第三者機関が設置されて適切に対処ができるようにぜひ国を挙げて取り組んで頂きたい。



<大野病院事件>検察、控訴断念へ最終調整 毎日JP

 福島県大熊町の県立大野病院で04年、帝王切開手術中に患者の女性(当時29歳)が死亡した医療事故で、福島地裁(鈴木信行裁判長)が業務上過失致死などの罪に問われた産婦人科医、加藤克彦医師(40)に無罪判決(求刑・禁固1年、罰金10万円)を出したことについて、検察当局が控訴を断念する方向で最終調整に入ったことが27日分かった。

 今月20日の福島地裁の判決は、大量出血の予見可能性など検察側主張を一部認めたものの、最大の争点だった「胎盤剥離(はくり)を途中で中止すべきだったか」については「中止して子宮摘出手術などに移行することが当時の標準的な医療水準と認められず、剥離の継続が注意義務に反することにはならない」と加藤医師の過失を否定した。さらに、「剥離を中止しない場合の危険性を具体的に明らかにしなければならないが、検察官は臨床症例を提示していない」と検察側の立証の不備も指摘した。

 福島地検が上級庁と協議を進めているが、女性の症状の「癒着胎盤」は症例が極めて少なく、剥離を中断した臨床例の提示も困難なことなどから、慎重に検討しているとみられる。今回の事件を巡っては、全国の医療関係者が「医師の裁量に捜査機関が介入している」と反発していた。

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