■死生観に変化、献体急増21万6千人…登録制限も
(読売新聞 - 03月22日 14:34)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080322-00000034-yom-soci
私は30数年前にある方の献体で解剖学の勉強をさせていただきました。当時は献体自体が少なくて、私の大学では医学生8人に一人の献体でした。医師になる過程でとても貴重な経験と勉強をさせていただいたと感謝しています。
しかし、いわゆる死因の究明を目的とした死後の病理解剖とは異なって医学の進歩に直接的に役立つわけではないと思います。あくまで医学生の解剖学の実習に役立つと言うだけです。この経験を生かして世の中のためになる医師に育ってくれればその方のご遺志に沿うことができると思いますが・・。
医学生の全員がそんな思いで解剖実習に取り組んでいるかといえば、はなはだ疑問です。そもそも医師になるということがどんなことなのかをわからずに高校での成績が良いからといって医学部に入ってくる、あるいは進学指導の先生に勧められて医学部に入ってくるという昨今の医学部志望の状況では望むべくもないことなのかもしれません。
医学部志望の方はぜひ受験前に病院見学なり一日医師体験などに参加して自分の進もうとしている医師になるということがどんなことなのかをもっと突き詰めて考えて欲しい。医学部に入学した人は改めて医師になることがどういう事なのかを改めて問い直して欲しい。
そうすることで献体してくださる方の善意に少しでも報いることができるのではないでしょうか。
日本篤志献体協会という団体があって、献体をする側の手記とその献体で実習をされた医学生の感想が綴られたサイトを見つけましたのでよろしかったらどうぞ。
解剖学への招待 -私と献体 解剖学習を終えて-
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