2008年3月9日日曜日

厚労省、2次救急に優遇策 高得点なら報酬アップ

気がついてくれたのは良いけれど2年後では手遅れだよ

厚労省、2次救急に優遇策 高得点なら報酬アップ
2008年03月09日06時56分 アサヒ・コム
http://www.asahi.com/life/update/0307/TKY200803070316.html

 厚生労働省は7日、地域の救急医療の中核を担う「2次救急病院」について、医師数の充足度などで点数評価を行い、高評価の病院を診療報酬などで優遇する制度をつくる方針を明らかにした。医師不足や不採算で救急から撤退する病院が相次ぐ事態を受け、本来は都道府県が管轄する2次救急の整備にも国が乗り出し、救急医療体制の空洞化を防ぐ狙いだ。

 救急医療に関する省内の検討会で原案を示した。救急医療体制は、軽症患者を診る「初期(1次)救急」、手術や入院が必要な「2次救急」、重症患者に対応する「3次救急」に分類される。

 厚労省の調べでは、07年3月末時点の2次救急医療機関数は3153カ所で、98年に比べ191カ所(5.7%)減った。救急搬送の患者は増えているが、2次救急の受け入れが減ったため、3次救急を担う全国約200カ所の救命救急センターに患者が集中。救急患者の受け入れ先が見つからない「たらい回し」も相次いでいる。

 厚労省は救命救急センターについて、99年度から専任医師数や受け入れ実績などによる3段階の「充実度評価」を行い、病院への補助金や診療報酬に反映させている。同様の仕組みを2次救急医療機関にも導入。2次救急の実態調査などを踏まえ、今後、省内の検討会で評価項目を詰める。2年後の診療報酬改定をめどに導入する考えだ。

 厚労省はこれまで、地域の救急体制づくりは自治体の管轄だとして静観してきたが、医師不足で救急医療を維持できない地域の続出を受け、方針転換した。


 地域の医療崩壊はすでにかなりのところまで進行している。2次、3次救急の病院の医師が疲れ果てて次々と辞めていっているのが実情。今月初め徳島県ではこの3月末で三つの県立病院の医師が合わせて12人辞めることが県議会で明らかにされた。今までにもボツボツとかなりの人数が辞めていった。これで、いよいよ立ち行かなくなり、残った医師達の過重労働はさらに進行して行く事は明らかだ。政策上の誤りは大きくは二つ。一つはここ数年低医療費政策のもとで診療報酬を下げ続けてきたこと。二つ目は同じ理由から、80年代から意図的に医学部の定員削減によって医師数を減らしてきた結果、今の医師数が少なすぎることだ。この20年あまりの間に医師労働はいよいよ過重になってきている。厚労省の認識は甘すぎる。事がここに至ってもこうした対応では、2年後といわず1年後にはには二度と立ち上がれないくらいになっているよ。

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