2008年2月24日日曜日

イージス艦衝突:あまりにおばかな日本政府にあきれる

 最新鋭イージス艦の漁船との衝突事故。二転三転する防衛省の事故調査報告。国の最高責任者としての責任感も緊張感さえも感じられない福田首相の発言。
 海の基本原則からは「衝突回避をしなかったイージス艦に責任がある」というのは自明の事。でも、日常的には「そこのけそこのけ軍艦が通る」として「小回りの利く漁船側が衝突回避をする」のが当たり前という感覚がイージス艦側にあったという事実。
 今まではそれで何とか大きな事故は回避されていたけれど、今回は不幸にして衝突してしまった。日常的に原則を無視していたわけだから、確率の問題でいつかは衝突することは自明であったわけですよ。
 で、どちらに責任があるかという問題については議論の余地はなくてイージス艦が悪い。実際、接近する漁船団に対してさしたる注意を払うことなく相手が避けてくれると思っていたという。
 そうして起こってしまったことについては残念だが、その後の防衛省と首相・官邸の対応には完全に失望。
 自分たちの思い上がりで「国民を守る」はずの自衛艦が自己責任を果たさないことが原因で国民を殺してしまった事に対しての反省が微塵も見られない。石破防衛相は矢面に立って不完全ながらも対応しているけれど、福田首相は完全に人ごととの対応。(石破が対応するでしょ:って・・)国政の最高責任者としての危機管理がなっていない。責任感が欠如。自衛艦は本当に「国民を守る」のが任務なのかと疑問に思う。
 そこで、いくつかの新聞の解説を見てみると「イージス艦は日米安保条約のもとで米軍のMD計画(ミサイル防衛システム)の補完をするのが主たる任務」というのがみえてきた。単独では何にもしないのですよ。日本のイージス艦はアメリカのMDシステムの中に完全に取り込まれて、収集したDataはすべてアメリカのイージス艦に伝達されて実際の反撃行動はアメリカのイージス艦から指示されるということです。(しばらく前のNHKの番組で紹介されていましたよ)
 結局、アメリカのミサイル防衛システム(日本を守るのではなくてアメリカを狙って発射された弾道弾を日本海上空で破壊するというだけのシステム!)を効率良く進めるための駒にすぎない自衛隊のイージス艦が日本国民を殺したというのが事の本質です。
 これに対して、ブログなどで、逃げない漁船が悪い、当たり屋だろう、自衛隊を一方的に責めるのはおかしいなどとの意見が散見されます。
 いろいろな意見があって不思議はないのですが、イージス艦の存在意義や自衛隊の存在意義を考えてみたら日本政府は何を大事にすべきかは自明だと思います。
 それをまともに取り合おうとしないのであれば、今の福田内閣:日本政府は国民の方を向いているのではなくてアメリカの方を向いたままとしか思えない。こんな首相や自・公の政府に日本のかじ取りをまかせておけないよ。

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